「俺の時代は16勝しても年俸360万円!」
――同じくヤクルトでは山田哲人選手がようやく復帰。8月29日には第1号ホームランを放ちました。
それで推定約5億ももらってるなんておかしいでしょ。これも複数年契約の弊害(山田は20年オフに7年総額35億円で契約更改)。これじゃ選手がダメになる。なぜ球団がそんなに払えるのかって言ったら、今はどこの球場もファンが押し掛けて球団はお金があるから。
俺の南海時代(72~75年)なんて客席はガラガラ。2年目でせっかく16勝したって年俸は160万円から360万円に上がっただけだったし、当たり前に単年契約。契約更改の時なんて、ふんぞり返ってたばこを吸ってるベテラン記者から「これをあと3年続けたら質問してやるよ」なんて言われたもんだよ。今なら殴ってるな(笑)。それで2ケタ勝てなくなれば、すぐにクビやトレードに出される。そんな時代だった。
今はろくに働かない選手でも何億ももらえるんだから、ファンさまさま。その金を解説者にも回せよってね(笑)。
――パリーグも阪神同様、ソフトバンクでほぼ決まりという状況。そのなかで21歳の前田悠伍投手が開幕11連勝を達成。またすごい選手が出てきました。
前田はコントロールもいいし、持って生まれたピッチングの勘の良さもある。和田(毅)っぽいピッチャーだな。
ただ、俺と同学年の堀内(恒夫)は開幕13連勝を高卒1年目でやってるからね。しかもその大半が完投勝利。前田はまだ完投が1回もない。
結局、60年前の記録にかなわない。野球のレベルは上がってないってことだな。
――後編では高校野球など、球界全体のお話をお伺いします!
取材・文/武松佑季














