男が傷つけた少女たちはいったい何人にのぼるのか…
津山で被害に遭った女児は、ピアノが得意な活発な少女だった。彼女が通っていたピアノ教室の先生は、当時取材に訪れた記者に声を詰まらせながらこう語った。
「いつも目をキラキラさせていて、天真爛漫で、ピアノも上手でした。ウチの教室に来る際も明るく挨拶して、いつも靴もきちんと揃えていました。
当時、SMAPの『世界に一つだけの花』が流行っていて、彼女はレッスンの前に私に『弾いて』とねだり、演奏するとそれにあわせて歌っていました。彼女がその曲をピアノで弾くこともありました。可愛くて活発で明るくてとても優しい子でした。小1の秋に夏休みの宿題で育てたアサガオの種をプレゼントしてくれました」
お姉ちゃんについてきたのがピアノを習うきっかけだったという。お姉ちゃんは事件の第一発見者として深く心を傷つけられた。
「心無い人たちは第一発見者のお姉さんを疑ってかかる人もいました。残された家族も本当に色々な事を乗り越えてきたと思います。事件後、いつだったかお母さんは『あの子を忘れるわけではないけど、お姉ちゃんとお兄ちゃんたちに早く普通の生活に戻してやりたい』とおっしゃっていましたから。
(犯人逮捕後に)お母さんとお姉ちゃんとは電話で話をしました。『報道の方も多数来てしまってご迷惑やご心配をおかけします』と私たちのことを心配してくれていました。私らも事件の事には触れませんでしたが。とにかく逮捕されて良かった」
男が傷つけた少女たちはいったい何人にのぼるのか。その一人ひとりに家族がいて、存在を気にかける友人や知人が大勢いる。未解決事件も含めて徹底的に掘り起こされなければならない。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班