首相になるためなら、なりふり構わない進次郎氏
9月27日の投開票直前になっても、自民党総裁選は結果が読めない異例の大混戦となっている。
「党員・党友の名簿を入手しているとみられ、より正確な結果を予測しやすい読売新聞の調査では、石破茂氏126票、高市早苗氏125票、小泉進次郎氏114票(いずれも国会議員票と党員・党友票の合計)が見込まれており、この『3強』のうち2人が決選投票に進むとみられます。
ただ、未定・未回答としている国会議員も70人おり、少しの票差で3人の順位は入れ替わる情勢で票読みが非常に難しいのです」(全国紙政治部記者)
石破・高市・進次郎の各陣営は、「石破VS高市」「石破VS進次郎」「高市VS進次郎」の3パターンの決選投票を想定し、決選投票での票獲得に必死だが、カギになってくるのは、ほぼ解消されたはずの派閥の領袖だという。
「進次郎氏は24日、麻生太郎副総裁に面会し、決選投票での支援をお願いしたといいます。麻生氏は、進次郎氏のバックについている菅義偉前首相との関係が悪い。一方で自らが首相だったときに『麻生おろし』をした石破氏のことも嫌い。『高市VS進次郎』なら麻生派は高市氏に流れるとの見方が強いですが、『石破VS進次郎』の『究極の2択』なら自分についてくれる可能性があると、進次郎氏はみたのでしょう」(自民党関係者)
ほかにも、進次郎氏は参院安倍派に影響力をもつ世耕弘成氏とも面会。これまで無派閥をアピールしてきたが、首相になるためになりふり構わず、派閥に頼る姿勢が目立っている。
支援を依頼された麻生氏や世耕氏も、国会議員票の比重が高い決選投票は、数十人単位を擁する派閥の力を見せつけて恩を売る好機とみて、最後まで「勝ち馬」を見極めている状況だ。