五、『三国志ミリ知らの父にムスメがうろおぼえで教える三国志』 - ジャンプルーキー!
『パリピ孔明』の異世界転生と同様、こちらも流行りの「長いタイトルで内容を表す系漫画」であり、父と娘の「コミックエッセイ」的な側面もある、中村ゆきひろ先生の三国志入門漫画。
タイトルに入っている「ミリしら」と言うのは、「1ミリも知らない」の略語です。知らないことを逆手に取って、画像などだけから想像する遊びもネット上で流行っている、こちらも今らしいワードですね。
ほのぼのとした絵柄とムスメさんの可愛らしい語り口が、ご近所のお家のお茶の間を覗いているかのような、微笑ましい気持ちにさせてくれます。
私が三国志を家族や友人に勧めると、大体は、「三国志は難しい」「登場人物が多すぎ」「覚えられない」「名前が読めない」「区別がつかない」などの言葉が返ってくるのですが、ムスメさんは違います! 「ナントカさん」「いろいろあって」など、ややこしいところは飛ばす! 省く! そう、それで良いんです!! 小さい頃は、私も袁紹すら分からないで読んでいました! 娯楽小説である『三国志演義』の根源に立ち返り、「面白いところだけ分かって楽しめればオーケー!!」と高らかに宣言する父娘。
三国志を敬遠してきた方、再会に不安がある方に、ぴったりの漫画です。
中村ゆきひろ『三国志ミリ知らの父にムスメがうろおぼえで教える三国志』 - ジャンプルーキー!
https://rookie.shonenjump.com/series/pGBIkZkOPFg
<こんなアナタにおすすめ!>
●ほのぼの三国志を学び直したい!
以上、5選。まさに今、再会しやすいものを選んだつもりです。
時を経て、多少姿を変えた旧友(三国志)に面喰らっても、少し話せば、昔の面影が重なって、一方で新しい姿も見慣れてきて、きっと、昔以上に仲良くなれることでしょう。
文/箱崎みどり