夢のメンバーで打順も組んでみた!
■右翼手:『ROOKIES』より、赤星奨志
※「週刊少年ジャンプ」1998年10号~2003年39号連載(全24巻)/森田まさのり
ドラマ化、映画化もされた90年代後半から2000年代を代表する野球マンガ、『ROOKIES』。メインキャラクターであり、のちにプロ入りも果たすエース・安仁屋恵壹の存在も捨てがたいが、今回は野球マンガ界随一のユーティリティプレーヤーである赤星奨志をスタメンに加えたい。
「メジャーリーグを目指す目的意識の高さ、身体能力の高さ、そしてどのポジションでもこなせるユーティリティ性は、チームにとって頼りになる存在。場合によっては、左のワンポイントリリーフとしてマウンドに上がることもできます」(ツクイ)
左投げ左打ちで、遠投115メートル、50メートル走は5.8秒。なんでもこなせる天才系選手で、バッターとして長打力が期待できることはもちろん、キャッチャーを含めた全ポジションを高いレベルでこなせる赤星。周囲と溝を作りがちなビッグマウスだが、個性的なメンバーばかりそろったこのナインの中では、案外なじんでしまうのではないだろうか。
■秘密兵器:『地獄甲子園』より、メガネ
※「月刊少年ジャンプ」1996年5月号~1997年4月号連載(全3巻)/漫☆画太郎
最後にもうひとり加えたいのは、2002年にまさかの実写映画化もされた『地獄甲子園』のメガネ。相手チームのどんな妨害にも屈せず、ミサイル攻撃やさまざまな爆破工作にも耐え抜く不死身の肉体を持つキャラクターだ。
「死なないというだけで、ベンチ要員としてはありがたい存在。レギュラーにどんなアクシデントがあっても、とりあえず彼と交代させておけばいい。ある意味、究極のユーティリティ補欠です」(ツクイ)
劇中、投手以外のポジションについたことがないため守備位置は不明だが、その献身性と驚異的な生命力は、ベンチにいるだけでチームに何かしらのプラスエネルギーを生じさせるはず。
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前編と合わせたメンバーで打順を組んでみたのがこちら。このオーダーに今シーズンは期待したい。
1番 中堅手:兎丸比乃(Mr.FULLSWING)
2番 二塁手:須永(県立海空高校野球部員山下たろーくん)
3番 右翼手:赤星奨志(ROOKIES)
4番 投手:二階堂定春(緑山高校)
5番 遊撃手:野田幸雄(BUNGO-ブンゴ-)
6番 一塁手:宮城正(わたるがぴゅん!)
7番 三塁手:谷口タカオ(キャプテン、プレイボール)
8番 捕手:要圭(忘却バッテリー)
9番 左翼手:阿比留一成(ドラフトキング)
抑え投手:渡久地東亜(ONEOUTS)
秘密兵器:メガネ(地獄甲子園)
最後に、ツクイ氏からの考察を一言。
「『野球マンガ』ではなく『野球描写』も含めるのであれば、『ドラゴンボール』における孫悟飯、『こち亀』でたびたび野球に興じていた両津勘吉、『世紀末リーダー伝たけし!』のたけしも加えたいところ。最近では『呪術廻戦』でも野球回が話題になりました。どんな作品であっても絡められるのがこの野球という競技の魅力であり、そして集英社マンガの奥深さでもあると思います」
時代ごとにさまざまな名作が生まれてきた野球マンガ。これから生まれる次世代の名作にも期待したい。
前編(最速200キロ投手、天才勝負師、智将、琉球の大砲、さすらいの賭博師)はこちらから
文・オグマナオト