「俺けっこう頭いいから」と賢いアピールが…
田中容疑者が勤務しているホストクラブ「LATTE」を運営する「エルコレ」は、2019年ごろから急成長した新進気鋭のホストグループ。A子さんによると、同店の客層は、りりちゃんと同じ「頂き女子」として大金を荒稼ぎする女性や、実家が太い令嬢のような子が多かったという。
「ホストもプロ意識が高い人ばかりで、女の子が求めている言葉をサラッと言ってくれる。パパ活や頂き女子としてお金を稼いでいる子って、そこいらのオジサンなら簡単にだませるくらい“頭のいい子”ばかり。そういう子たちを相手にするので、ホストのレベルも高いんですよ。だから歩くんも、りりちゃんに『逮捕されるときは一緒だよ』と言って沼らせ(自身にハマらせる)ようとしたんじゃないですかね」(同)
「歩くん」の素性について、慶應義塾大学総合政策学部在学中で、歌舞伎町の社会学を研究するライターの佐々木チワワ氏はこう語る。
「以前から、りりちゃんがTwitterなどで自分の担当として狼谷さんのことを紹介していたので、ホス狂いの間では『りりちゃんの担当ホスト』というイメージがありました。青山学院大学卒という経歴を持ち、元メンサ(高IQの人が入会できる団体)の会員らしく、頭が非常に切れる人のようです。
ホストでもこういう学歴を売りにして独特の世界観を打ちだしている人がいますが、それが売り上げに結びついていなければ、ただの痛い人です。しかし彼の場合はランカーにも名を連ねていたので、すごいと思いますね。キャラ作りと金稼ぎのためのブランディングにも長けていて、自身のSNSでは『綺麗事ばっかうるせーな。俺たち、女で稼ぐ極悪人だろ』とか、アンチを煽って注目させるのが上手い人ですね」
「歩くん」のX(旧Twitter)には、「頭の回転が速いので、何かを考える時、いつも最初の数秒ですぐに答えが出る」「バカは文章が理解できない」といったカキコミが多く見受けられる。どうやら自身の“頭のよさ”に相当な自信があったようだ。
そういった”自信家“な一面は、ふだんの接客態度にも表れていたようだ。歌舞伎町のホストクラブに通う女性たちは、「歩くん」の印象についてこう語る。
「最初は『歌舞伎はじめて?』とか『これまで担当いたの?』とか聞いてきて、どちらかというと落ち着いた感じの人でした。でも、『どうしてホスト始めたの?』と聞くと『歌舞伎で有名になりたいんだよね』と言ってましたね。後半になると、『俺けっこう頭いいから』と賢いアピールが始まり、そこから『絶対に指名した方がいいよ』とグイグイ来られましたが、あまり顔がタイプじゃなかったので、その後指名することはなかったです」(20代女性)
「ちょっとヤンチャそうな見た目に惹かれて指名したんですけど、物静かで、ミステリアスな雰囲気の人でした。身長は180センチくらいで、タンクトップの細マッチョって感じ。でも、自分のことはぜんぜん話さずに、『休みの日は何してるの?』とか『趣味はなに?』みたいに質問してくるばかりで、初回は情報収集に徹する慎重派なのかな?って感じでした。そのあとに周りの子に聞くと、『送り(送り指名)したらホテルに誘われた』とか言ってたので、人によって接客態度を変えるのかもしれません」(20代女性)