【君に届け展レポ】300点以上の直筆原画や創作資料から振り返る、爽子とみんなが歩んだ11年。人を「すき」になることが教えてくれるたくさんのこと
2006年から2017年まで「別冊マーガレット」で連載された『君に届け』(椎名軽穂著/集英社刊)。本作の展覧会「君に届け展 ❝すき❞のちから」が、9月20日から東京・松屋銀座にて開催中。繊細で美しいカラーイラストや名シーンの直筆原画、貴重な創作資料の数々など、総数300点以上の展示が楽しめる本イベントの見どころと、初日に行なわれたオープニングイベントの模様をお届けする。
作品の創作過程を一挙公開!
「“すき”のうまれる場所」と銘打たれたコーナーでは、作品の構想メモやプロットなどの貴重な創作資料を公開。膨大なメモやノート、ネームから、ストーリーが誕生するまでの軌跡を追うことができる。アナログ画材ならではの下絵を見られるのもまたとない機会だ。
“すき”を具現化した空間演出の数々
また本展では、作品の世界観を表現したこだわりの空間表現も見どころのひとつ。さまざまな名ぜりふを印字した布を天井から垂らした演出は、まるで登場人物の声がじかに響いてくるようだ。ぜひ、お気に入りの名言を探しながら楽しんでほしい。
爽子、風早ら1年D組の生徒たちが、互いに影響を与え合い成長していく様子を空間全体で表現、プリズム状のプレートで名シーンを3次元的に構築したコーナーは、ドラマ版で爽子を演じた南沙良さんも「一番印象的でした」と語る幻想的な演出となっている。