本体の重さは要チェック。
ペン入力が欲しいなら、ほかの折りたたみスマホも候補に

Pixel Foldの外側ディスプレイは、片手で心地よく操作できる5.8インチです。手によく馴染むサイズですが、本体の質量は283gあります。「スマホ2台分」とまではいいませんが、従来機種の「Google Pixel 7」が197g、iPhone 14が172gであることに比べると、今どきにしては少し重めなスマホです。

筆者は電車の中などでコンテンツを視聴するときには、Pixel Foldを両手で持ったほうが疲れにくく、安定する実感があります。Pixel Foldが「毎日使いこなせる重さ」なのか、店舗で体験する際には、数分持ち続けながら確かめてみることをおすすめします。

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片手による操作も快適な5.8インチの外側ディスプレイ。自分に使いこなせる質量なのか、購入の際は実機で確認しておこう

ひとつPixel Foldに注文があるとすれば、「なぜ手書きのメモやドローイングを楽しむためのスタイラスペンに対応しなかったのか」という点です。

筆者は日ごろ立ったまま取材のメモを取る機会もよくあるので、そんなときにもPixel Foldを活用したい……。それを考慮すると、同じ折りたたみスマホの中では「Galaxy Z Fold 4」が専用スタイラスペンによる手書き入力にも対応しており、より魅力的です。Googleには何らかの対応策を講じて、Pixel Foldにペン入力機能を追加対応してもらいたいところです。

しかしながら、フラグシップモデルの「Pixel 7 Pro」とほぼ同等の性能を誇るトリプルレンズカメラを搭載するなど、その性能は見事のひと言。機能はプレミアム級に「すごい」スマホに、使用スタイルの「革新性」を加えたPixel Foldは、ぜひ試してみてほしいスマートフォンだと感じました。


文・写真/山本敦