来日したハイドン組は「エネルギッシュで活気がある」
約100人の少年で構成されるウィーン少年合唱団は、シューベルト組、ブルックナー組、ハイドン組、モーツァルト組の4グループに分かれ、毎年約300回のコンサートを行う。今回来日したのは、ハイドン組の24名。カペルマイスターであるジミー・チャン氏は来日したハイドン組の特徴について次のように話す。
「今回のハイドン組は約3年間国際公演ができず、ほとんどの子どもたちにとって、初めての海外舞台となります。国際的な舞台への経験値は少ないですが、非常に若くエネルギッシュで、活気のある組です。個性的なメンバーが揃っており、稀有な歌声をお届けできると思います」
今回の日本ツアーでは、5月3日から6月18日までの間、全国29公演を予定。プログラムは「A」と「B」の2種類が用意されており、プログラムAのテーマは「プレミア」で日本初披露の曲が多く、オンラインコンサートを収録した3枚のCDからも演奏される。一方、プログラムBのテーマは「オン・ステージ」で、その名の通り、オペラやミュージカルといった舞台での曲を中心に披露する。
9歳から14歳という変声期を迎えるまでのわずかな期間しか在団できず、現在と同じメンバーの公演を見られる機会は、この先訪れないかもしれない。今この瞬間しか味わえない “天使の歌声”を聴きに、ぜひ会場に足を運んでみてはいかがだろうか。
取材・文/毛内達大 写真/居坂浩文