コメント欄で思い詰めてしまうTikTokerたち
生配信の放送事故風動画を中心に、バズ動画を連発するYouTuber、momohahaさん。イマドキ令和女子的キャラクターでありながら、外見至上主義を始めとする現代社会に思うことを吐露したのが前編。後編ではそんな価値観に苦しむ若者と、アンチコメントをするネット民への率直な思いを聞いた。
――momohahaさんはネタ動画のほかに、美容やメイクのライフハック動画をYouTubeはじめ、SNSに投稿していますね。
momohaha(以下、同) 小中学時代は今より10キロくらい太っていたんですけど、スカートは長いし、みんなあまり体形や外見を気にしてなかったんです。
小学校のころなんて150センチくらいで57キロ、ウエストも88センチあったから卒業式で服のボタンがはじけ飛ぶほどで(笑)。
それが高校生になったら、まわりのギャルがガリガリになるまでダイエットしたり、きれいなメイクをするようになって。私も動画を見てくれる人が増えて外で声を掛けられことも多くなったのもあって、自分をよく見せたいという感情が芽生えてきました。その経験から美容やメイクに関する情報も発信していこうと。
――若い女の子から美へのアドバイスを求められることも?
ありますよ。「どうやったらかわいくなれますか?」「自己肯定感をどうやってあげたらいいですか?」みたいな相談してくる子が多いです。
TikTokにダンス動画を投稿してそれが多くの人に見られれば、一般の女の子なのに「右の子は細くてかわいい」とかコメント欄で比較が始まります。比べられた側は傷つくし、ときにそれを見た同級生からいじめにあうことだってあります。
そうすると「私はこのままじゃダメなんだ……」と思い悩んで摂食障害になる人もけっこういるんです。最初の投稿だと普通体形だったのに、どんどんガリガリになっていったりと。
そうすると今度は「なんでそんな体になったの?」「逆に気持ち悪いよ」ってコメントがついてしまう悪循環……。
TikTokは楽しいと同時に、使い方を間違えると自分の首を絞めかねないアプリだと感じます。