「幸せな結婚」は寿命を伸ばすが、離婚は刑務所以上のストレス

では、結婚は健康にどのような影響をもたらすのだろうか?

もしあなたが結婚というゲームショーの勝者であれば、プラスの効果がたくさんある。心臓発作、がん、認知症、さまざまな病気、血圧等の指標、あるいは端的に死亡率など、すべてが改善する(現在結婚している男性は、寿命が平均7年延びる)。

しかしここで、「ただし」という厄介な言葉を入れなければならない。不幸な結婚生活を送っていると、一度も結婚しなかった場合に比べ、健康状態が著しく悪化する可能性がある。結婚生活が破綻していると、病気になる可能性が35%高くなり、寿命が4年短くなる。9000人を対象にした調査によると、離婚者および死別者は、健康問題(心臓病、がんなど)を20%多く抱えている。

さらに驚くべきことに、こうしたマイナス影響には、たとえ再婚しても持続するものもあった。再婚者は、まったく離別しなかった人に比べて深刻な健康問題を抱えている人が12%多く、また、離婚経験のある女性は、再婚してもなお心血管疾患になる可能性が60%高かった。

では、幸福度についてはどうだろうか?

円満な結婚生活を送っていれば、結婚によって幸福度が高まるのは間違いない。2010年 にオーストラリアで行われた研究は、素晴らしい結婚をした人びとがどれほど幸福かについて、従来の研究では過小評価されているのではないかとさえ指摘している。