驚愕の事実「人は体の炎症を抑える仕組みを持っていない」

「すべての病気は炎症を起こし、炎症が病気を発生させる」とお伝えしてきました。おそらく、「体には炎症を抑える仕組みがあるのだろう」と考える人が多いでしょう。ところが、人は炎症を抑える仕組みを持っていません。

それどころか、すべての哺乳類が持っていないのです。

繰り返しになりますが、炎症は良好な腸内フローラが抑えます。腸内細菌は体内ではなく、体外に生息しています。ですから、人は炎症を抑えることができないのです。

人の外にある良好な腸内フローラを壊せば炎症が抑えられなくなります。

人は、普通分娩では肛門の周りに存在する腸内細菌を母親からもらいます。膣に生息する乳酸菌ももらいます。母乳にはオリゴ糖類が数%入っていて、これがビフィズス菌だけを増殖させます。ビフィズス菌は大腸に酢酸と乳酸を充満させ、大腸を酸性にすることによって、大腸菌などの有害細菌の侵入を防ぎます。

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やがて、離乳すると、大腸では野菜に含まれるオリゴ糖や多糖類をエサにして酪酸菌が優占してきます。

酪酸菌が作る酪酸は大腸細胞のエネルギー源となり、免疫系を発達させて不要な炎
症を抑えるようになります。

実は、すべての哺乳類はこのような仕組みで炎症を抑えているのです。