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教養・カルチャー 2023.09.03

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張

身分を偽装した自衛官が国内外でスパイ活動を行う“別班”。彼らが秘密情報部隊として扱われたのはなぜか。“別班”に実際に所属していた関係者が出版した情報資料をもとに、その正体に迫る。『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』 (講談社現代新書) より、一部抜粋・再構成してお届けする。

  • 石井暁
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『秘密情報部隊「別班」の正体』#2

#1
#3

非公然組織になった経緯

「秘密は墓場まで持って行く」ことが、自衛隊情報幹部の鉄則と仄聞していたが、山本舜勝が『自衛隊「影の部隊」』を著して以降、別班の関係者たちが、堰を切ったように次々と自らの経験を語り始めた。

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張_1

2008年10月、陸上幕僚監部第2部長(情報部長)で〝朝鮮半島問題のエキスパート〟と称された塚本勝一は、在ソウル日本大使館で初代の防衛駐在官を務めていた時に発生した「よど号事件」について、自著『自衛隊の情報戦陸幕第二部長の回想』でその内幕を詳述している。

また、帰国後に就任した陸上幕僚監部第二部長として、陸上自衛隊の情報業務について概説する中、塚本は「昭和三十年代に始まったヒューミントの訓練」との項で、別班の生い立ちについて次のように述べるとともに、別班を非公然組織にしたことを率直に後悔している。

〈調査学校で情報の基本を学び、この分野に興味を示した十数名の要員を陸幕第二部の統制下にある部隊に臨時の派遣勤務とし、盲点となっていた情報の穴を埋める業務の訓練にあたらせることとなった。(中略)陸幕第二部は直接、情報資料の収集には当たらないが、情報のサイクルの第三段階、情報資料の処理、その評価と判定をするためには、それに必要な情報資料の収集を行なう。陸幕第二部の要員が部外の人と付き合って話を聞いても、職務から逸脱したことにならない〉
〈後ろめたいこともなく、ごく当然な施策なのだから、部外の人を相手にする部署を陸幕第二部の正規の班の一つとするべきだったと思う。しかし、教育訓練の一環ということで、予算措置の面から陸幕内の班にできなかったようである。私が陸幕第二部長であったときも、このヒューミントは教育訓練費によっていた。そのためもあり、都内を歩く交通費にもこと欠くありさまであった〉(筆者註:私が直接取材した元別班員たちの証言によれば「活動資金は潤沢だった」とのことだが、草戧期は資金難だったようだ)

塚本は1973年に陸幕第二部長から陸上自衛隊通信学校長に異動すると、その直後に金大中事件が発生した。

事件に関わった元別班員で、興信所「ミリオン資料サービス」所長の坪山晃三について、塚本は〈有能な幹部であり、仕事にも積極的であった。ところが昭和四十八年六月二十日頃、彼の退職願いが部内の順序を経て、第二部長であった私のもとに届いた。情報に興味を持ち、陸幕第二部での長期勤務を希望していた坪山三佐が、なぜ中途退職するのか怪訝に思った〉と述懐している。

だが、〈部長としては、慰留や説得をすることはできても、退職を拒否する権限はない〉とも述べ、塚本が坪山らを形だけ退職させて、ダミーの興信所を設立させたとの説を否定している。

“私は調査隊の編成からかかわった、生みの親の一人である”

その塚本の旧陸軍士官学校の1年先輩で、旧陸軍大学校では同期だった松本重夫は、塚本の出版から2ヵ月後の2008年12月、『自衛隊「影の部隊」情報戦秘録』を上梓した。

松本は戦後、サンケイ新聞(当時)の政治部記者を経て、陸上自衛隊調査隊の総括班長、調査学校の教官を務めた。本人が〈私は調査隊の編成からかかわった、生みの親の一人である〉と告白するように、〝調査隊のエキスパート〟だ。

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張_2

ただし、松本は〈かつてマスコミや革新政党から「影の部隊」あるいは「影の軍隊」と呼ばれ、警戒された組織があった。自衛隊にあって情報収集と分析を専門に行う「調査隊」だ〉と同書の「はじめに」で記述しているが、これは完全に松本の誤解だ。

本来、「影の軍隊」は非公然組織の別班と青桐グループを指し、編制表に載っている公然組織の調査隊のことではない。

松本は著書の中で調査学校の対心理情報課程の戧設について次のように説明している。

〈調査学校の研究員として情報部隊の構築と教育体系を組み立てていた時代に、同僚の池田二郎は調査学校のカリキュラムの一つに「対心理課程」という名称をつけた。「対心理課程」というのは、実は米軍のグリーンベレーに相当する特殊部隊を育成することを想定した教育課程だった。初期の私たちのイメージでは、自衛隊の中でも精鋭を集めたレンジャー部隊の中から選別し、さらに独立した部隊として、情報収集から特殊工作活動を行うこともできる特殊部隊を養成しようという目的だった〉

〈彼らは知的ゲームのような「心理戦」を期待していたが、実際に山野や市中に入り込むような特殊部隊の訓練に戸惑っていた〉

誤解を招く記述を含む同書だが、対心理情報課程設立の目的と初期の訓練の様子については貴重な証言と言える。

また、松本は山本舜勝について次のように痛烈な批判も展開している。

〈山本氏らが調査学校の教官となり、「対心理課程」などの特殊部隊の養成を担当することになった。それが前述したように当初の私の構想とは異なった方向に進んでいたことは気づいていた。結局そのズレが「青桐事件」となり、三島由紀夫に「スパイごっこ」をさせてしまうような事態を招いてしまうことになったのだといわざるを得ない〉

対心理情報課程の初期、運営方法をめぐっても、関係者の思惑はさまざまだったことがわかる。

別班=ムサシ機関

固い口を開き始めた関係者らの一連の刊行物の中では、別班員だった阿尾博政が2009年6月に出版した『自衛隊秘密諜報機関青桐の戦士と呼ばれて』と、阿尾の著作への反発から上司の別班長だった平城弘通が2010年9月に出版した『日米秘密情報機関』の2冊も、関係者の間で話題を集めた。

阿尾の著書の略歴には次のようにある。

〈1930年、富山県に生まれる。中央大学卒業後、国旗掲揚協賛会や東南アジア親善協会の運動に携わる。1955年、久留米の陸上自衛隊幹部候補生学校に入学。富士学校レンジャー研究課程を修了後、習志野の第一空挺団に勤務、その間、陸上自衛隊調査学校「対心理情報課程」に参加する。1963年、陸上自衛隊幕僚監部第2部(諜報部門)に異動したあと、日米合同の諜報機関、通称「ムサシ機関」に勤務、後に「阿尾機関」として独立し、国内外のさまざまな工作活動に従事する。1972年、日本と台湾の国交断絶を機に台湾に派遣され、日台の空路再開問題の解決などに尽力。1982年、台湾国民党大陸工作会のメンバーとして中国での情報工作を開始する。1991年、非公式に、防衛庁を定年退職。2000年、NPO法人「日台経済人の会」の理事長に就任〉

全てが事実だとすれば、まさに波瀾万丈の人生だ。同書では自身の活躍を冒険譚のように描いている、しかし、〈「阿尾機関」として独立〉以降については、情報関係者の間では「眉唾」「噴飯物だ」と厳しい見方をする人が多い。

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張_3

一方で注目すべきは、阿尾がこの中で初めて、別班の別名が「ムサシ機関」であることを明らかにし、その実態に触れていることだ。当時「ムサシ機関」は朝霞の米軍キャンプ・ドレイクの内部にあった。

〈そこで当時の機関長の平城一等陸佐を始め、作戦幕僚、補給幕僚といった二十数名の機関の要員たちを紹介された。このとき、私は初めて、この機関が通称「ムサシ機関」と呼ばれる、米軍と自衛隊との唯一の合同諜報機関であることを知ったのだ〉

〈機関のなかには、台湾の日本人軍事顧問団「白団」で活躍した者、北部方面調査隊で鳴らした者、また警務隊の出身者や中央調査隊の経験者たちがいて、年齢、階級、諜報要員の経験においては私より先輩の人間ばかりだった〉

〈数週間の教育が終わり、やがて私が兄貴と呼ぶことになる内島洋班長のもとで仕事をすることになった。内島班は、内島班長、班員の根本、伊藤の三名で構成されていて、当時は、新宿区大久保の住宅地にあった2Kのアパートの一室を事務所としていた〉

〈こうした諜報の拠点は、存在を隠すために、約二、三年ごとに転出をくり返すのだが、ここに私が新米諜報員として加わったのだ。最初の担当地域は極東ロシアであった。このため、ロシア語を勉強しなければならず、夜間は御茶ノ水にあったニコライ学院に通った〉

阿尾が記述する〈内島洋班長〉とは、赤旗の取材班が内部告発に基づいて尾行して特定、通勤姿を撮影までした「別班長の内島2佐」その人だ。

ただし、阿尾が別班で働き始めたころの「内島班長」は、まだこの時点では、別班内のグループリーダー、アジトのキャップに過ぎない。別班長(ムサシ機関長)に昇格するのは後のことだ。

そして阿尾の著書の中でもう一人、目を引くのが〈当時の機関長の平城一等陸佐〉だ。

ムサシ機関=小金井機関

阿尾の著書でムサシ機関長(別班長)だったことを暴露され、〈多くのマスコミから電話や手紙による取材攻勢を受け、その対応に苦慮した〉平城弘通は、別班の元トップとして〈いまさら当時の情報活動のことを機密にしても、かえって誤った事実が歴史に残るのではないか〉と考え、2010年9月に『日米秘密情報機関「影の軍隊」ムサシ機関長の告白』を出版した。

同書には阿尾への強烈な批判も含まれているが、さすがに元トップが著した内容は、別班の戧設の経緯や当時の組織構成、所属要員、経理処理、自身の別班長就任のいきさつなどが詳細に書かれており、ここまで紹介してきた他の刊行物に比べても、史料的価値は高い。

平城は阿尾について、〈ムサシ機関の存在が暴露されかかり、その対策として一連の改革を実施したが、それに関する人事異動の一環として、阿尾一尉は陸幕二部直轄工作員として陸幕二部に引き取ってもらった。陸幕二部がその後、阿尾一尉をどのように使ったのかは知らない〉と告白。

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張_4

その上で、〈阿尾一尉が制服を脱いだ昭和四〇年の処遇にも、確かに私が関係しているが、彼の著書で吹聴する「阿尾機関」という名称が許された覚えはない〉と厳しく指摘している。

さらには、〈彼の発表している「秘密工作」の大部分は、私がムサシ機関長を辞めてからのことなので、その真偽のほどはわからないが、真実であるとすれば、大きな仕事をやったものだと評価できる〉と持ち上げる一方、〈阿尾博政の実名を使って工作しているところに疑問を感じる。工作員は実名を名乗ることはない。必ずカバーネームで行動する〉と指摘しつつ、阿尾の「秘密工作」は信用できないと強く示唆している。

元別班トップとして、平城は誰も知らなかったふたつの新事実を明かしている。

まずひとつは、別班の通称である「ムサシ機関」の存在が暴露されそうになると、「小金井機関」に改称していたことだ。

1965年6月、陸上自衛隊中央調査隊から、「共産党や朝鮮総聯朝霞支部が『(朝霞の米軍)キャンプ・ドレイク内にある自衛隊組織の実情を調査して報告せよ』との指令を出している」との通報があったことがきっかけだったという。

対策として、班員全員のキャンプ・ドレイク通門許可証を取り上げ、科長以外の工作担当幹部の出入りを禁止。さらに、工作員同士の横の連絡も禁止するとともに、米側の了解を取って「ムサシ機関」を「小金井機関」に改称した。

元別班長でしか知り得ない、もうひとつの新事実

平城はこの改称について、〈日米秘密情報機関に対して、「ムサシ機関」という名称がいまだに使われているということは、「小金井機関」がいかにその秘密を厳守し続けてきたかということの証明である〉と胸を張っている。

改称の事実以上に驚かされたのは、1980年に発覚したスパイ事件(宮永事件)で別班関係の「極秘」文書が漏洩していたことだ。

当時、元陸将補・宮永幸久らが在日ソ連大使館駐在武官に防衛庁の秘密情報を流していたことが発覚し、大問題になった。

裁判では、程度の低い秘密情報しか漏洩されなかったとしていたが、平城はこの中に、別班が関係する日米情報連絡会議(JA会議)で出された中国関係の「極秘」資料が含まれていた疑いが強いことを明らかにした。これこそが、元別班長でしか知り得ない、もうひとつの新事実である。

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張_5

平城は次のように述べている。

〈私が陸幕二部別班長、すなわちムサシ機関長時代、日米共同情報機関の秘密保全にどれだけ苦労したことか。いままでその事実は誰にも話していなかった。また、秘密情報に従事した部下の自衛官たちも、退職しても死ぬまで口を開かないと、決然たる態度を示している。にもかかわらず、陸幕二部情報収集一班長を経験し、日米秘密情報機関という合同情報機関を指導する立場にあった宮永氏の行為は、絶対に許すことはできない〉

こうした関係者による出版が相次いでも、未だに防衛省(防衛庁)は一貫して別班について「過去も現在も、存在しない」と言い張っているのは、なぜだろうか。

文/石井暁 写真/shutterstock

#1『『VIVANT』で話題の“別班”はリアルに存在した…「通勤ルートは毎日変えろ」「情報提供料名目で1回300万円までは自由に使える」総理も防衛大臣も知らない組織の輪郭』はこちらから

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『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』 (講談社現代新書) 

石井 暁

『VIVANT』でもまだ謎の多い“別班”はなぜ非公然組織になったのか。元所属者による暴露本の衝撃的内容…しかし「過去も現在も存在しない」と防衛省(防衛庁)は主張_6

2018/10/17

¥880

200ページ

ISBN:

978-4065135884

TBS系日曜劇場VIVANTで話題沸騰!
帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた“負の遺伝子”とは? 日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?――身分を偽装した自衛官が国内外でスパイ活動を行う、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」に迫った日本で唯一の書! 別班と三島由紀夫の接点、別班と米軍の関係、海外の展開先、偽装工作の手法、別班員になるための試験問題……災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”とは正反対の“陰”の実体!


■帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた、“負の遺伝子”とは?
■日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?
■災害派遣に象徴される自衛隊の“陰”とは?

・・・・・・・・・・
本書は、身分を偽装した自衛官に海外でスパイ活動をさせている、
陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」の実体に迫ったものである。

「別班」は、ロシア、中国、韓国、東欧などにダミーの民間会社をつくり、
民間人として送り込んだ「別班員」に、ヒューミントを展開させている。

日本国内でも、在日朝鮮人を抱き込み、北朝鮮に入国させて
情報を送らせる一方、在日本朝鮮人総聯合会にも協力者をつくり、
内部で工作活動をさせている。

たしかに、アメリカのDIA(国防情報局)のように、海外にも
ヒューミントを行う軍事組織は存在する。

しかし、いずれも文民統制(シビリアンコントロール)、あるいは政治の
コントロールが効いており、首相や防衛相がその存在さえ
知らされていない「別班」とは明確に異なる。

張作霖爆殺事件や柳条湖事件を独断で実行した旧関東軍の謀略を
持ち出すまでもなく、政治のコントロールを受けずに、
組織の指揮命令系統から外れた「別班」のような部隊の独走は、
国家の外交や安全保障を損なう恐れがあり、極めて危ういといえるのだ。

「別班」はいわば帝国陸軍の“負の遺伝子”を受け継いだ“現代の特務機関”であり、
災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”の部分とは正反対の“陰”の部分といえる。

・・・・・・・・・・
〈本書のおもな内容〉
第1章 別班の輪郭
中野学校の亡霊/別班と三島由紀夫の接点/別班と米軍の関係 ほか
第2章 別班の掟
海外の展開先/偽装工作の手法/別班員になるための試験問題 ほか
第3章 最高幹部経験者の告白
別班を指揮する正体/元韓国駐在武官の証言 ほか
第4章 自衛隊制服組の独走
事務次官と陸上幕僚長の反応/防衛大臣の対応/別班OBたちの言葉 ほか 

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石井暁

いしい ぎょう

1961年8月15日生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。1985年共同通信社入社。現在、編集局編集委員。1994年から防衛庁(現・防衛省)を担当。安全保障問題を中心に、自衛隊のルワンダ難民救援活動、環太平洋合同演習(リムパック)、北朝鮮不審船事件、イージス艦情報流出事件、元防衛事務次官汚職事件、尖閣諸島領有権問題、北朝鮮ミサイル発射・核実験、南スーダンPKO日報問題などを取材。月刊誌『世界』(岩波書店)に「日中軍事衝突をどう回避するか」(2013年6月号)、「陸自「別班」危険な暴走」(2014年3月号)、「台頭する自衛隊制服組」(2015年5月号)などを寄稿。

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