育児日記には3年連用手帳…おすすめフォーマットは?

では、実際にどんな手帳がおすすめなのか。

土谷さんは「以前はビジネス用、ファミリー手帳など用途別の手帳が多く展開されていたのですが、今は職種やワークスタイルが多様化したことにより、用途別に一括りにまとめてしまうことが難しくなりました。ですので、あまり用途に囚われすぎず、気になるフォーマットの手帳やデザインが好きなものをチョイスしていただくのがいいのかなと思います」とコメント。

その上で、次のように教えてくれた。

●会議やアイディアを考える仕事が多い人

「会議やメモを取る機会が多い人にはフリースペースが豊富なフリーログタイプや、ノートページが多い手帳を使うのがおすすめです。もちろんノートでも良いのですが、手帳の場合、基本的には1年を通して使えるような頑丈な製本の仕方や紙質となっているので、そういった点でもおすすめです」

大判・ログ書き込み・フリーページ…紙派に送る2023年度版手帳のトレンド速報_9
クリーム色の紙質が特徴のロルバーン

●しっかりと手書きでスケジュールを管理したい人

「マンスリーページだけでは心もとないという方、手書きでしっかりとスケジュール管理をしたいという方は、バーチカル式やレフト式が良いでしょう」

●子どもや家族に関することを記録したい人

「お子さんや家族に関する予定やログを記録するのに、3年連用手帳、5年練用手帳を使う方も増えている印象です。毎年、この行事の時には何を準備する必要があるかみたいなことをぱっと振り返れるのが便利だそうですよ」

「実は振り返りやすい」改めて気づく手書きの良さ

さらに土谷さんによると、手帳を1冊に絞らないユーザーも増えているという。その理由についてお伺いすると、デジタルにはない手書き特有の魅力が隠されているように感じた。

「最近は仕事用の手帳はこれ、趣味やログ用にはこれ、家族の管理はこれと複数持ちしている人も増えています。

紙の手帳の良さは、やはり検索性が高いからではないでしょうか。例えば、3年前のこの時期に何があったのかを調べたい時、スケジュールアプリを遡るよりも、その年の手帳を取り出して、特定のページをパッと開いた方が案外楽だったりします。

あとは、1冊を使い終わって厚みが出たときの達成感も手書きならではです。ぜひ、デジタルと手書きの手帳、両方を使い分けながら自由に楽しんでいただければと思います」


取材・文/於ありさ
撮影/梁瀬玉実