「面白いのに売れてない人の魅力を引き出したい」

「自分より他人を輝かせたい。だからマネージャーになりてぇ」ドランクドラゴン鈴木拓が46歳にして辿りついた“仏の境地”_2

――当時は「学級副委員長を狙え」とおっしゃっていましたよね。

今はもう50歳近くなってきて、テレビも若い子たちの時代になってきましたし、テレビでも求められるものと求められないものがはっきりしてきました。視聴者はやっぱり若い子たちを見たいですから。

40、50になって天下取ってないような奴は、なかなかテレビに出られない状況です。でもまぁ、焦ってもしょうがないかなっていう。楽しく暮らしていけたらなっていうのが一番ですね。

――でもMC番組もあって、第一線で活躍されてるじゃないですか。

いや、芸能界の端っこのところで、人に嫌われず、なんかあったときに自分の力がガッと光るっていうのだけありゃいいかなっていう感覚ですよね。だから生き方とか人生観に関しては変わりましたかね。

当時は39歳とかでバリバリ野心があって、中間管理職くらいのノリですけど、今はそれを終えて、早ければ部長とかそんなもんなんですかね。そうなったら下の奴らが出てくるのをサポートしてあげたいなとか。そっちのほうに気持ちがいってます。

――後輩芸人さんの面倒を見たり?

そうそう。後輩でも面白れぇのに売れてない奴いっぱいいるし、アイドルの番組なんかもやらせてもらってますけど、やっぱり面白れぇけど売れてない人に対して、どうしたらこの人の魅力を引き出せるのかなぁとか。今はそういうことばっかり考えてます。

7年前は人生の主役は自分だと思ってやってたんです。でも子供も成人しまして、そこでちょっと変わってきた感じはありますよね。どうやったらこの人たちを次の世代に生かしてやれるか。

――めちゃくちゃいい人ですね!

もちろん、しょうもない奴に力を貸す必要はないと思ってるんですよ。そうじゃなくて、実力あんのに出られない子たち。乃木坂でもAKBでも芸人でもそうですよ。

だから最近はね、「マネージャーになりてぇ」って思ってます(笑)。「もっともっと輝けるのになぁ、この人たち」って思うことが多くて。これは若い頃、自分を取り巻いていた雰囲気みたいなものへの復讐なのかもしれないです。