手軽に楽しめてハマるオリジナルゲーム「HOTEL GAMES」
MIMARU大阪 難波STATIONは、ボードゲーム以外にも力を入れていることがある。それが『オリジナルゲーム』の提供だ。
「ただボードゲームを揃えるだけでは差別化も難しいですし、ホテルや街を使ってホテル滞在時間を楽しんでもらいたいと考え、多くのゲームクリエイターの方にご協力いただき、MIMARU大阪 難波STATIONしかないゲームを開発しました」(溝上氏)
オリジナルゲームの一部を紹介すると、部屋の中に隠してある金貨を探す『小さな金貨』や館内に潜む 『ピクトグラムのかくれんぼ』など、施設をうまく活用しているのが特徴だ。
また取材時に溝上氏からおすすめされ、筆者がのめり込んでしまったのが『自販機パズル』だ。
自販機パズルは『?』になっている飲み物が何か当てるゲームだ。考えるヒントとして、自販機の横に飲み物たちの証言があり、これをもとに推理をする。溝上氏によれば「スタッフもゲーム好きが多く、飲み物を買いに行ったはずなのに気づいたらゲームにのめり込んでしまった者もいた」そうだ。
このようにオリジナルゲームは誰でも気軽に取り組めるように工夫がなされている。溝上氏は「ボードゲーム愛好家だけでなく、家族や友人同士で宿泊した際に少しでも楽しいひと時を過ごせるようにオリジナルゲームを企画しています」と説明する。
ボードゲーム愛好家以外にも宿泊して欲しい
仲間と共に過ごすことをコンセプトに掲げ、それを体現すべく誕生したMIMARU大阪 難波STATION。開業以来、宿泊者からの評判は上々のようで溝上氏によれば「若い世代の方々からのご予約が増えている」という。実際、取材時にも宿泊中の若者たちがボードゲームで楽しむ姿が見られた。またMIMARU大阪 難波STATIONには、ゲームメーカーも熱い視線を送る。すでにタイアップキャンペーンなどの打診もあり、連携が進みそうだ。
今後の展望について溝上氏は「愛好家の方々にボードゲーム合宿を楽しんでもらったり、初めてのゲームにチャレンジするきっかけにしてもらいたい。今後は、ゲームを楽しめるイベントの企画やインバウンドのニーズを取り込むため海外でのプロモーションを検討していきたい。ボードゲーム愛好家以外の方々にも宿泊いただけるホテルにしたいですね」と明かす。
難波は、奈良や和歌山方面への観光の起点にもなる。しかし、それらの名所を訪れるだけでなく、ボードゲームなどを通じて仲間たちと楽しいひと時を過ごすのも、旅をより一層充実したものにしてくれるだろう。MIMARU大阪 難波STATIONは、そんな新たな体験を提供する『難波の新名所』になるかもしれない。