シークレットゲストにレディオヘッドのトム・ヨーク!?
第5位:コロナ禍のカウントダウンイベント(2020年)
コロナ禍でいつ営業再開できるか不透明な状況が続いた2020年。VISIONは営業自粛期間中でも賃料やその他諸経費はかかるため、クラウドファンディングを実施した。
「なんとか耐え凌いだ時期でした」(乗田氏)
2020年6月には営業再開の目処が立ったものの、コロナ前と比べて客足は明らかに減少していた。苦しいながらも営業を続け、12月には復調の兆しが見えてきたころ、毎年恒例大晦日のカウントダウンはもうすぐだった。
「コロナ禍の狭間で開催した2020年のカウントダウンイベントは、例年のハウスやテクノといった4つ打ちイベントだけでなく、ヒップホップのライブを入れてみたんです。以前からラッパーの舐達麻(なめだるま)さんのマネージャーと親交があり、カウンドダウンのブッキングをお願いしたところ、快く引き受けてくださりました。
実はそれまでカウンドダウンのブッキングにライブを入れたことがなく、当日はどうなるかまったく想像もできなかったんですが、蓋を開けてみれば大盛況でした。1年の最後の最後にイベントの大成功につながり、苦しい1年だったけど、がんばって耐え凌いでよかったと思えたイベントでした」(乗田氏)
第4位:ファッションブランド「UNDERCOVER」25周年イベント(2014年)
デザイナーの高橋盾が手がける「UNDERCOVER」は、裏原系ファッションの先駆者としてトレンドを牽引し、今や世界的な知名度を得るまでになったファッションブランドだ。
そんなUNDERCOVERの創業25周年を祝うイベントがVISIONで開催されたのは2014年のこと。この日、VISIONには総勢約2400名の来場があったそうだ。
「UNDERCOVERの世界観を表現する空間の装飾がすごく印象に残っています。世界に名だたるファッションブランドだからこそ、その思い入れが随所に感じられましたね。また、何と言ってもスペシャルシークレットゲストにThom Yorke(トム・ヨーク/ロックバンド「レディオヘッド」のメンバー)がDJプレイを披露したこと。これはかなりの衝撃で、オーディエンスも大盛り上がりで、来場者にとっては最高の一夜になったと思います。
僕も中学生の頃から聴いていたトム・ヨークが、目の前でDJしているのを見ると、鳥肌が立ちましたね。自分では絶対にブッキングできないので、UNDERCOVERのコネクションの広さには脱帽でした」