テストの前には「普段通りやれば大丈夫」
大切なテストや発表会などの前に、ネガティブな言葉が入った声かけをすると、子どもは想像以上に暗示にかかりやすいので気をつけなければなりません。お母さんが心配のあまりつい「あなたはあがりやすいから気をつけて」とか「あなたは緊張しやすいけど、頑張ってね」「ドキドキしてない?」といった声かけをすると、子どもは自分がそんな人間なんだと思い込んでしまいます。
また、よかれと思って、「失敗してもいいのよ」「失敗しても大丈夫よ」と言う人も少なくありませんが、この声かけも余計なお世話でありNGです。「失敗」を連想してしまいますから、励ましにも慰めにもなりません。これから頑張るぞと思っている子どものテンションを下げてしまうだけです。
大事な本番の前に、過去の失敗を持ち出すことも避けましょう。
「この前のテストは、問題をよく読まないでケアレスミスをしたけど、今回はしないでね」とか「この前の発表会のときのような失敗をしたらダメよ」などと言われると、過去の失敗の記憶が蘇り、不愉快な思いをするだけではなく、不安になります。親の心配をただ口に出すのではなく、言われる子どもの気持ちを考えなければなりません。普段のときに注意するのはまだいいとしても、一発勝負の本番前にそんなことを言う必要はないですよね。本番はこれ以上ないというほど緊張していますから、こんな声かけは百害あって一利なしです。
また、テストや発表会などの前には、プレッシャーになる声かけにも注意しましょう。たとえば「満点とろうね」「一番いい発表会にしてね」といった声かけは、余計なプレッシャーをかけてしまいます。「○○ちゃんも頑張っているから、あなたも負けないように頑張ってね」という声かけも、もちろんNG。人と比較したり、プレッシャーをかけたりするような言い方をされると、子どもは嫌な気持ちになります。