岩屋氏訪中のさなかの“高市早苗呼び捨て”発言に外務省は抗議

問題の発言は、9月30日夕の中国外交部の会見で出た。発言が知られた経緯も含めて異例だ。

「会見の中で、小泉進次郎防衛相が核兵器や原子力潜水艦に言及していることについて問われた郭嘉昆副報道局⻑が、『⾼市早苗』と呼び捨てにしたのです。通常は『高市首相』ないしは『日本首相』と呼んでおり、意図的に呼称を変えた可能性があると分析しています。

高市総理(高市総理公式Instagramより)
高市総理(高市総理公式Instagramより)
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ところが日本では当初、このことは大きく報じられず、10月2日になって香港紙『星島日報』が指摘してようやく知られるようになりました」(全国紙国際部記者)

メディアの反応が遅れた日本では、外務省も表向き機敏な動きを見せなかった。7日になって外務報道官会見で受け止めを聞かれた北村俊博報道官が、

「立場の違いがあっても一国の指導者に対してしかるべき敬意を払うことは、国際儀礼上、当然のことだと考えております。こうした立場は中国に対してもしかるべく申入れを行っているところです」

と述べ、抗議したことを明らかにした。

10月7日、「高市総理の呼称に関する日本政府の見解」をXに投稿した外務省(外務省公式Xより)
10月7日、「高市総理の呼称に関する日本政府の見解」をXに投稿した外務省(外務省公式Xより)

日本から見れば、呼び捨て発言が出た9月30日は、岩屋毅前外相が経済団体「⽇本国際貿易促進協会(国貿促)」の会⻑として9月27日に始めた訪中の最終日だった。

岩屋氏の訪中は、昨年11月の高市首相の台湾有事関連発言に習近平体制が激怒し、貿易や人的交流を縮小させる報復を始めて以降、初めて実現した中国指導部メンバーと日本の国会議員との公式会談だった。

中国が態度を軟化させたのかと注目されていただけに、同時期の敵対的な言動の真意をめぐる分析が飛び交っている。