ただ「見ているだけ」で、子どもに「伝わる」ことも
松井 逆に「伝える」とは少し違うかもしれませんが、子どもが何かしているときには、強制的にやめさせたりせず、「見てるよ」っていう姿勢を向けるようにしていますね。
辻元 それは大事ですね。
松井 子どもなりに「見てほしい」という気持ちがあると思うので、目線だけでなく気持ちも向ける。いいことをしたときはもちろん、静かに遊んでいるときにも「見てるよ」という関心を向けるというか。
なんとなくですが、子どものころに、あんまり周りから見てもらえなかったのかなって思う大人もいるじゃないですか。そうなってほしくないという思いもあり、承認欲求や自己肯定感みたいなものを満たしてあげたいとは思いますね。
辻元 そういうときって、目が合うだけでもいいんですよね。態度や見るという姿勢も「伝えること」として重要ですね。
でもこうして改めて思い返していると、長男をはじめ、子どもたちは私が何をしても受け入れてくれている気がします。遠足の日にお弁当を作り忘れたり、習い事がお休みの日に送り届けて2時間、その場で待たせてしまったり(笑)。でもそんなやらかしてしまった時も、「もうママ!」って言いながら、大抵のことは笑って許してくれるんですよね。
大人として、親として、こちらが子どもを許したり、受け入れたりしているつもりだけど、実は子どもたちも同じかそれ以上に、私のことを受け入れてくれているのかもと思いました。
松井 さっきもおっしゃっていた、怒った後に謝るとか、お母さんという立場が家庭内でトップダウンになっていないところが良さそうですよね。
辻元 そう、それは意識しています。親ってつい、「ちゃんとしつけないと」って思いがちだけど、自分もすごく失敗をするんですよね。だから「私もやらかすから、よろしくね」くらいで付き合っています。
松井 対等というか、一人の人間同士で付き合っていくという姿勢はとても勉強になります。
#2へつづく
取材・文/松倉和華子 撮影/井上たろう














