同じ基準を自らにも向けられるか
なぜ経済を重視する県民に玉城県政が選ばれなかったのか。なぜ若い世代が大きく古謝氏へ動いたのか。なぜ前回、玉城氏を支持した層の3割が離れたのか。そこを掘らなければ、次の選挙でも同じことが起きる。
私は、玉城氏がデマを批判すること自体には何の異論もない。偽メールも、なりすましも、AIによる中傷も、選挙から排除すべきである。必要なら法で対処すればいい。
だが、その原則は自分たちにも向けなければならない。「裏取引」と書くなら証拠を出す。証拠がないなら書かない。それだけである。
選挙は、勝った側の宣伝戦だけで決まるものではない。負けた側の政策評価、候補者評価、争点設定、政権運営への不満が積み重なって票差になる。SNSだけを切り出せば、この当たり前の政治過程が見えなくなる。
この数字を前にして、敗因を考える際にSNSの影響だけを大きく切り取るのは順番が違う。選挙を事実で読むなら、まず票と争点を見る。その順番を崩してはいけない。沖縄の有権者は、今回は古謝玄太氏を選んだ。そこから話を始めるべきである。
文/小倉健一













