「できるかぎり時間は減らすようにしましょう」
スマートフォンなどを使って次々と刺激を得ようとする行動は、保護者世代にも見られるのではないだろうか。この問いに対して、ゆうき氏は「もちろんです。年代に関係ありません」としたうえで、こう続ける。
「しかしながら、実は若者の方が、刺激にたいしてはより敏感に反応します。たとえば老人が新たに何かの依存症になる、というのは想像しにくいですよね。中年・老年になると、そこまで敏感にドーパミンが出にくくなるのです。しかし若者は敏感に出るので、だからこそ、依存症にもなりやすくなります」
では、スマートフォンやショート動画などを通じて、短時間でさまざまな情報や刺激に触れることには本当にメリットはないのだろうか?
「メリットはゼロです。若者がタバコやお酒を飲んでメリットがあるか?という質問に近いです。もちろん『お酒でコミュニケーションが深まって~』みたいな強引な理由付けはできるかもしれません。しかし健康上のデメリットの方が上回ります。
ネットやスマホの依存も同様で、いいことはありません。脳のドーパミンを強制的に出し続けていると、どんどんドーパミンが出づらくなってしまいます。結果、他のものごとにたいして快感を感じづらくなり、日常生活全般の喜びが減ってきます。これを『失楽園仮説』と呼びます。何にせよ良いことはないので、できるかぎり時間は減らすようにしましょう」
ゆうき氏は、親子で取り組める対策として次の例を挙げる。
「上記に準じますが、
・スマホ・タブレットの利用は、リビングルームのみ
・親の前でのみ
・○時間まで
・夜だけ
など、ルールを決めるのが一番良いと思います」
ゆうき氏が指摘するように、家庭におけるスマホ利用ルールのあり方が重要さを増している。
こども家庭庁の「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 報告書」によれば、インターネットを利用する青少年のうち、家庭で何らかのルールを決めている子どものほうが、ルールを決めていない子どもよりも利用時間が短い傾向にあるという。
今の子どもたちは生まれたときからデジタル機器に囲まれている。街中にはデジタルサイネージがあふれ、学校でもGIGAスクール構想のもと「一人一台タブレット端末」が進められている。「ドパガキ」という現象は、こうした環境の副作用と言えるのかもしれない。
子どもたちがデジタル機器といかにうまく付き合っていくのか。子どもとともに考えながら、適切なルールを設けることが大人に求められている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













