食い違う証言…県警が慎重に進めた裏付け捜査
事件が起きたのは8月22日未明。相模原市中央区田名の農道付近で、清水さんが意識不明の状態で倒れているのが見つかり、24日に死亡した。
司法解剖の結果、死因は頭部打撲による脳挫傷と判明。頭蓋骨が骨折するほどの強い衝撃を受けていた。9月11日までに、県警は清水さんと一緒にいた中学2年の男子生徒(14)の顔を殴るなどしてけがをさせたとして、16歳の少年2人と17歳の少年2人の計4人を傷害容疑で逮捕した。4人のうち3人は別の監禁事件ですでに逮捕。12日朝に地検へ送検した。
事件から逮捕まで約3週間。全国紙社会部記者は、捜査に時間を要した理由の一つに、関係者の供述の裏付けがあったと話す。
「少年らや周辺人物からさまざまな話が出ていましたが、互いの証言が食い違う部分もあったといいます。口裏を合わせている可能性もあり、警察としては少年らの話をそのまま鵜呑みにするわけにはいかなかった。
客観的な証拠と一つずつ照らし合わせる必要がありました。また、逮捕された少年らやその仲間が、暴行を受けた男子中学生に警察へ通報しないよう口止めしていたことも捜査関係者への取材で明らかになっています」
すでに集英社オンラインの取材(#5)でも男子中学生が「お前、警察にしゃべったらどうなるか分かるよな?」と口止めされていたことを証言している。
さらに事件後、清水さんの友人らの周囲に対し、逮捕された少年らやその仲間から圧力を受けたという。
さらに、裏付け作業を難しくしたのが、事件現場の環境だった。
現場は田畑が広がる農道で、周辺には防犯カメラが少ない。そこで県警は、清水さんらが事件現場に至るまでのルートに範囲を広げ、映像を集めていったという。
事件前、清水さんらが立ち寄っていたとされる塩田団地でも、警察が防犯カメラを確認していた。同団地の管理人が話す。
「事件後、警察が団地に来て、私に『防犯カメラを見せてほしい』と言われました。映像を見ると、バイクを触っている少年たちと、その少年たちを複数人の男たちが追いかけていく様子が映っていました」
こうした複数地点の映像を集め、事件当夜の足取りを追う作業が続けられたという。
前出の社会部記者が続ける。
「現場そのものを捉えた映像が乏しいため、周辺道路などの防犯カメラを一つずつ確認し、映像をつなぐようにして車やバイクの動きを追っていった。県警は相当な数の映像を回収したと聞いています」













