「親を憎めたら、一番楽なんでしょうけどね」
そして今年1月、石崎さんは新たな挑戦を始めた。AIコンサルティングを手がけるベンチャー企業へ転職したのだ。
きっかけは、妻の連れ子が中国から日本へやってきたことだった。家族3人で暮らすことになったため、収入を増やそうと思い、「AI 仕事 年収900万円」と検索して探したのだという。
社長がまだ20代という新しい会社で、石崎さんはチームリーダーを務めながら、開発や調査など幅広い仕事を担当している。
「今の会社では“よろず屋・石ちゃん”って呼ばれています(笑)。なんでも屋ですね。今までの経験の総復習みたいな感じで、いろんなことをやらせてもらえています。
実は、IT業界でも、今までエリートの道を歩いて来た人が、AI時代の急激な変化に対応できず落ちこぼれていく人が増えています。
だから、これからは『なんでAIはこういうことができるんだろう』とか、面白がって調べられる人が伸びていくと思いますよ」
その点、小学4年でひきこもり、ひとりでパソコンを触りながら「どうすればこのプログラムは動くのか」「なんでこうなるのか」と試行錯誤をくり返してきた石崎さんは無敵だ。
「まず手を動かしてみる」という癖が、30年以上たった今、最先端のAI技術を扱う仕事で大きな武器になっている。
「学校でも会社でも、道を外れまくったことで今は最先端のところに食い込めているので、外れたのはたまたまじゃなく、必然だったのかなって考えています。『不登校だった自分、ありがとう!』って感じです(笑)。
だから、親に半分恨みもありながら、感謝もしているんです。思いっきり憎めたら、一番楽なんでしょうけどね」














