独裁者が国際舞台に立ちたがる理由
「ご主人が死してなお生きていることが、国益につながるのです」
歴史をさかのぼれば、これまで多くの独裁者が健康上の理由、あるいは高齢化を発端としてその座を失ってきました。フィリピンのマルコスSr.、インドネシアのスハルトなどは、高齢化に伴う後継者問題も影響して、最終的に権力の座から追いやられました。
国際的な場に参加するのも良いとされます。外国のリーダーやセレブリティと一緒にテレビなどに出演することにより、独裁者の顔と名前は国民に刷り込まれるだけでなく、自身の精力的な姿のアピールとなります。
米国などの大国や、著名な人から褒めそやされている姿を見せたり、そうした場で自分たちの取り組みをアピールしたりすることは、自国のリーダーが国際社会で受け入れられているかのような印象を国民に与えるでしょう。
また、中国政府高官は気候変動や新型コロナウィルス対策において習近平思想が影響を与えていると主張しています。こうした点は、国際規範に貢献する姿と、むしろそれを自国のリーダーが推進していることを国民に向けて見せる格好の機会となります。
なぜ、独裁者は人びとから愛される必要があるのでしょうか。言うまでもなく、それはクーデターや革命を予防し、安定した統治を続けるためにほかなりません。歴史を振り返っても、人びとからの支持を失い、打倒された独裁者の例は枚挙にいとまがありません。皮肉にも、マハトマ・ガンジーの言葉「愛は世界に存在する最も強い力」は独裁にも通じます。













