7月の都心6区中古マンション平均希望価格「3ヶ月連続マイナス」
各行とも日銀に追随して金利を引き上げており、このペースで利上げが続けば月々の負担額が借入時から10万円増えるような層も続出することになる。
住宅ローンの返済負担の増加はマンション相場を直撃する。三菱UFJ信託銀行が24年4月に発表したリポートでは、不動産デベロッパーへの調査の結果として、住宅ローン金利が0.5%上昇した場合に「販売価格が10%以上下落する」が16%、「販売価格が10%未満下落する」が56%と、実に7割以上のデベロッパーが不動産価格の下落を予言している。
ちなみに、このリポートが発表されたのは日銀がマイナス金利を解除した直後。0.5%どころか、2%も金利が上昇すれば、どこまで下落するのだろうか。
実際、都心部では価格調整の兆しが鮮明になりつつある。東京カンテイによると7月の東京都心6区の中古マンションの平均希望売り出し価格は前月比1.7%安の1億8195万円(70平方メートル換算)と、3ヶ月連続のマイナスとなった。
港区で不動産仲介業を手掛けるA氏は「今は購入者側も様子見で、慌てて買いたいという人はほとんどいない」と話す。むしろ、「売り手側が焦っており、1000万円、2000万円単位の値下げの指値があっさり通ることもある」と話す。
家賃引き上げもハイペースで進むことが確実な情勢
もっとも、高値で買った人もいるため、バブル崩壊時のように一気に相場が下がることは考えにくい。結果として、金利が上昇する中でじりじりと不動産価格が下がり、住居費の負担だけが増えていく可能性が高いという。
「焦って買わなくてよかった」と溜飲を下げている賃貸派にとっても他人事ではない。
不動産投資用のローン金利は住宅ローンよりも速いペースで上昇しており、既に2%、3%台の負担となっているオーナーも多い。家賃を引き上げなければ採算が合わなくなるため、今後も家賃引き上げはハイペースで進むことになりそうだ。
日本では借地借家法により借主が保護されており急激な家賃の引き上げは難しいとされているが、利上げが続き赤字になるような事態となれば、貸主側も黙っていない。
「訴訟を含めた強硬手段に出るようなケースも増えるのではないか」(A氏)。
つまり、金利上昇により不動産市場は「買うも地獄、借りるも地獄」という状況が現実味を帯びてきたこととなる。













