「第3の幹事長候補」として浮かび上がるのは…

萩生田氏の処遇ははたして?(写真/集英社オンライン)
萩生田氏の処遇ははたして?(写真/集英社オンライン)

来年秋の自民党総裁選で再選を目指す高市氏は自らの党内基盤が弱いことを認識しており、麻生氏の顔色を気にせずにはいられないところだ。

一部には、麻生派所属の有村総務会長を幹事長にスライドさせ「女性初の党幹事長」を理由に麻生氏らの理解を得ていくプランも存在する。だが、党ナンバー2ともなれば「女性初」が重要なのではなく、党全体を俯瞰するマネジメント能力が求められるポストだ。

有村氏が参院議員(比例代表)であることに加え、重要閣僚を担ったことがないためマネジメント能力や党内外のネットワーク不足を指摘する声は根強い。

そこで「第3の幹事長候補」として浮かび上がるのは、茂木敏充外相だ。東大から丸紅、読売新聞、マッキンゼー出身という絵に描いたようなエリートで、衆院議員当選12回の大ベテランである。

「第3の幹事長候補」に急浮上の茂木外相(本人SNSより)
「第3の幹事長候補」に急浮上の茂木外相(本人SNSより)

これまで経済産業相や経済財政担当相、経済再生担当相、金融相という経済閣僚を歴任しているほか、党幹事長や政調会長、選挙対策委員長も務めてきた。実は、2021年11月から2024年9月に務めた幹事長職も外相からシフトしている。

高市政権にとっても「茂木幹事長」の方が都合の良い点が存在する。

石破、小渕…「反高市」勢力が動き出す

1つは、茂木氏は旧茂木派を率いた領袖であり、現政権では「主流派」として麻生派と歩調を合わせてきた。

外相の続投や重要閣僚へのシフトを期待する向きもあるが、高市首相を最も近くで支える女房役の木原稔官房長官は旧茂木派に属し、「茂木幹事長―木原官房長官」コンビが誕生すれば官邸と党側の連携はより強固になる。

もう1つは、来年秋の自民党総裁選対策である。昨年10月の総裁選に立候補した茂木氏は「将来の首相候補」と目されるものの、高市氏に仕えながら“寝首を掻く”タイプではない。

麻生副総裁との関係は良好で、麻生派・旧茂木派の主流2派をきちんと固めておくことで首相は党総裁再選をたしかにしたいところだろう。

加えて、来年春からの飲食料品の消費税率1%化をめぐり「反高市」勢力が動き出している。小渕優子元経済産業相は異論を唱えて党税制調査会の非公式幹部会合メンバーを辞任し、石破茂前首相らも現政権とは距離を置く。

内閣支持率の下落とともに、こうした動きは陰に陽に来年春の統一地方選に向けて活発化していくことが予想されている。