入浴施設、シャワーを開放、地域に深く根づいた支援の精神

当初は地域住民のみの利用を想定していたが、SNSで情報が広がり7月30日だけで約400人が来訪したという。

「今日も朝から電話が鳴りやまず、駐車場に入りきれない車を職員が道路で案内している状態です。利用者が途切れず数時間も待っていただくこともあるため、今日からは1人15分の時間制限を設けています。

私が『24時間使っていただければ』と口にしたことが独り歩きし、早朝5時から利用したいという方も来られるようになりました。園としても、これほど多くの方が来られるとは想像していませんでした。子どもたちの日常を守りながらの対応ですので、職員にも無理をしてもらっている部分はあります」(鎌田園長)

それでも同園は来訪者に最大限の支援を続けている。

2023年4月、八代ナザレ園を訪れたときの八代さん
2023年4月、八代ナザレ園を訪れたときの八代さん

「水をくみに来られた方には、園にある非常食などもお渡ししています。小さなお子さん連れのご家族も多く、お菓子を渡すと、とても喜んでくれました。

暑い時期ですが、カップラーメンを喜ばれる方も多かったため、熊本県の児童養護施設の協議会に必要な物を聞かれた際には、お菓子やカップラーメンをお願いしました。その後、次々と物資が届き、和菓子店の方が品物を届けてくださるなど、支援の輪が広がっています。

園内だけを見れば、ここが被災地なのかと思うほど被害は最小限です。だからこそ、今も不自由な生活を送っている地域の方々を、できる限り支えていきたいと思っています」(同)

8月29日は八代亜紀さんの誕生日。彼女が亡くなるまで続けた支援の精神は、地域に深く根づいている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班