「彼との日々がいつまで続くかわからない」
現在、真輝さんは、特別支援学校の高等部に行くため、週2回、障がい児専門の家庭教師に勉強を指導してもらっているという。
そんな真輝さんに対する将来の希望を聞いてみた。
「真輝に政治家になってほしい!? ないない! 彼の個性を生かせる仕事が見つかれば嬉しいですし、今、学びや就労、暮らしにおいて、障がい者が選択肢をもてる環境整備に取り組んでいるところです」
真輝さんの成長を見守りながら政治家として歩み続ける野田さん。
「彼との日々がいつまで続くかわからない。でも、人の寿命って、結局私たちだって明日までかもしれないですからね」と言いながらも、その表情は明るく、未来への希望に満ちている。
野田さんは、息子との日々が教えてくれた「最強の国会議員」として、今日も永田町で戦い続けている。
PROFILE●野田聖子(のだ・せいこ)●衆議院議員。1960年生まれ、福岡県出身。1987年、史上最年少の26歳で岐阜県議会議員に当選。1993年に衆院議員に初当選し、現在11期目。郵政政務次官、郵政大臣、自民党政務調査会副会長、筆頭副幹事長などを歴任。自民党離党、復党を経て、総務大臣、幹事長代行、内閣府特命担当大臣(地方創生、少子化対策、男女共同参画)を歴任。人口減少問題をはじめ女性活躍や多様性社会の推進などに取り組んでいる。2011年に長男・真輝さんを出産。近著に『女性議員は「変な女」なのか』(辻本清美議員との共著・小学館)などがある。
取材・文/木原みぎわ 撮影/齋藤周造