相手が納得できるような理由を考える

いずれにしても、課題(目的、テーマ、主題など言い方はいろいろだが)が明確でないと、論理的に考える作業は意味がないし、必要性がないからできない。

だから論理的に考えるためには、何がしたいのか、何を伝えたいのか、その目的を明確にすることが必要である。

法律の世界では「問題提起」という言い方をするが、何が問題なのかをはっきりさせることが、論理的に考えることにおいて、最初に必要といえる。

何が課題(目的)なのか、問題提起をしたあとに重要なのは「結論」である。この結論が最初からわかっている場合もあれば、わかっていない場合もある。

何かを相手に説得したい場合は、結論はあらかじめわかっている。

たとえば、コンサルタントは最初から結論が見えている。プレゼンの場合も、「この企画を採用してください」とか、「この商品に決めてもらいたい」というように、結論が明確だ。一方、人生における課題、たとえば「転職したほうがいいかどうか」は、結論がわからない。

「論理的に考えられる人」と「考えられない人」はなにが違うのか? 両者を分ける決定的な差_3

だから、論理的に考えようとするとき、「結論が明確なのか、不明確なのか」、どちらなのかをはっきりさせなければいけない。

結論が明確であれば、相手に理解してもらうことが目的なので、「根拠づけ」が何より重要になる。根拠づけとは理由づけということだから、相手が納得できるような理由を考えるのが、この場合の「論理的に考える」になる。