1990年代後半に“社会現象化”したハイパーヨーヨー

バンダイは1997年にハイパーヨーヨーを日本で初めて販売し、一大ブームを巻き起こした。実はこの第1期(1997年~2000年)に続き、第2期(2003年~2005年)や第3期(2010年~2014年)を経て、今回10年ぶりにリニューアルしたのが2024年7月、これが第4期にあたる。

ヨーヨー文化の礎を築いたのが第1期だ。当時の子どもたちの間ではミニ四駆やビーダマン、ポケモン(赤緑世代)が流行っていて、そこに名を連ねていたのがハイパーヨーヨーである。

少年向け漫画誌『月刊コロコロコミック』(小学館)では、ハイパーヨーヨーを題材にした漫画『超速スピナー』が連載され、プロスピナー(プロのヨーヨー競技者)の中村名人が誌面に登場し、ヨーヨーのトリック(技)を紹介するなど、いわゆる“コロコロ世代”を虜にしたのだ。

▼左から「ファイヤーボール」、「ハイパーレイダー」の写真 OEM商品だったとは!
▼左から「ファイヤーボール」、「ハイパーレイダー」の写真 OEM商品だったとは!

「第1期では、海外で流行っていたYOMEGA(ヨメガ)やDUNCAN(ダンカン)といったヨーヨーメーカーのOEM(委託を受けて他社ブランドの製品を製造すること)商品としてバンダイが扱い、『ハイパーヨーヨー』のブランドで展開していました。

『ファイヤーボール』や『ステルスレイダー』、『ハイパーレイダー』などの機種が人気を誇ったほか、コロコロコミックの影響もあり、一気に小学生の間で話題化し、社会現象にまで発展したのです」(大牟禮(おおむれ)さん、以下同)