「よく仕事とかをサボるので、そんな時に“ある罰”を与えていました」
亡くなる直前についてはこんな風に証言していた。
「その日、高野は普段通り現場に出て、終わったら板橋区の会社の寮に帰ってたんですよ。ちょっと高野は病気なんじゃないかって疑わせるくらい手癖がひどくってね。お金というか何でも人の物を盗んでしまう。まあ、人の財布からお金を盗んだり万引きだったり。ウチの部長の財布から300円を盗んだりしたこともあった。
それはもうお金のためとかではない気がするんですよね。それで言っちゃえば僕社長じゃないですか。『盗みを二度とやるな。次やるんだったら会社を辞めてからやってくれ』と以前にも警告していました。
高野は『僕、社長から見捨てられたら次ないんで。絶対(盗みを)やめます』って言ってたんですけど、12月1日に結局コンビニで万引きをしていたことを知りました。現場で従業員が聞いたんです。だから従業員と一緒に寮まで出向いて『今日でお前クビ。寮からも出ていけ』と告げました。
クビを告げた時、高野は憔悴しきってましたね。俺が寮についたのが20時とか21時とかで鍵を受け取り寮から追い出して、他の従業員が駅の近くまで送っていったのが24時前とかだった。自殺なのかなんなのか事情は俺はわからないけど、その後、踏切でいっちゃったらしい」
そして、今回再逮捕された暴行容疑については、こう答えていた。
「おそらくですが、高野が亡くなる4ヵ月前の動画が問題視されているのかもしれない。俺は家に2回ガサが入ってますから。2回も来るなんて異例でしょ。その時にPCと携帯は押収されていてそれらはまだ戻ってきていない。
携帯の中に入っていたのは高野に対する暴力行為ととれる動画です。戒めというか、よく仕事とかをサボるのでそんな時に“ある罰”を与えていました。でも、これは高野が自ら申し出た罰です」
罰は、肛門に棒をつっこむなどイジメととれる行為だが、佐々木容疑者は「(高野さん)本人が言い出したんだ」「俺はやるの嫌だから他の従業員がやるんだけど、嫌がっているようには見えなかった」と話していた。
処分保留の罪名を含め、捜査が終結したわけではない。新たな逮捕容疑の精査も加え、非業の死を遂げた高野さんを弔うための闘いは続く。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班