何があっても必ずなんとかなるという確信

サク スーさんは世界が怖くない?

スー 怖くない。何があっても必ずなんとかなるという確信がある。なんだろうね、この確信、どこから来てるのか、世界に対する信頼感の高さ。

サク それはスーさんが誰にも邪魔されずにしっかりハンドルを握れているからだよ。何か問題があっても右にも左にも自在に行けるでしょう。ハンドルが自分の手の中にあれば、何の心配もいらないのよ。

世界は怖い場所ではなくなる。周囲の顔色をうかがって他人を優先している人はハンドルを他者に委ねてるんだよね。そうすると、世界は自分でどうにもできない怖い場所、信用できない場所になる。必要以上の警戒心が生まれてしまう。

写真はイメージです 写真/shutterstock
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スー 周囲の顔色をうかがっていると、たしかに、自分がどう動くか、どう判断するかより、人がどう思うか、人がどう判断するかが行動原理になるね。生まれたときは自分で運転する気満々でも、物心ついたときにすでに親がハンドルを握っていたら、自分で決めていいことなんてひとつもないと思うのは仕方ない。

ここにハンドルがあるよ、ハンドルはあなたが握るもの、好きな方に行けるよ、世界は怖くないよって、どこかの時点で気づけるといいけど。

サク  ハンドルから手を離して人に委ねていると、自分が行きたい場所に行けないし、イヤな思いをたくさんする。わたしはいろいろな失敗を繰り返して痛い目に遭ったけど、あるとき、ハンドルを自分に取り戻せたと実感した瞬間があるの。

過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書
ジェーン・スー , 桜林直子
過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書
2024/10/31
1,650円(税込)
168ページ
ISBN: 978-4838732968

過去を大事に抱えていない?
未来に背を向けていない?

人生のシナリオは
あとから自分で書き換えられる

TBSラジオ人気Podcast番組「となりの雑談」の
エッセンスをギュッと凝縮、
二人の掛け合いパートに、
それぞれが書き下ろしを加えた
読み応えのある一冊となりました。

見えている世界が違うスーさんとサクちゃん、
二人が時間をかけて
じっくり丁寧に言葉を交わして見えてきた
「生きるヒント」は、
人生がうまくいってる人いってない人、
双方の琴線に触れること間違いなし◉

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