攻略のための作戦すら許さないエンジョイ勢

『Division 2』はフレンドを登録することで、最大4人のパーティーを組んでマルチプレイができる。ハンドラさんは自分を含めた初心者3人と、ベテラン1人の4人組で“高難易度ミッション”に挑んだが、そこで何度も失敗を繰り返してしまったという。

ハンドラさんのアイコン(本人提供)
ハンドラさんのアイコン(本人提供)

「さすがに何も進展しないまま、何度も同じプレイをするのは疲れてしまい、パーティーの仲間に『次〇〇の場面で自分が前に出てみたい』『後ろの××から撃つのはどうですか?』と提案してみました。

すると、初心者の1人に『エンジョイ勢だからそういう作戦立てるみたいなのやめて』と言われてしまったのです。これが先日のポストに繋がる発言だったのです」

つまり、初心者なりにも頭を使って考えてゲームを攻略したいハンドラさんと、何も考えないで自由にプレイしたいという人とぶつかってしまったのが、万バズを記録したポストの真相というわけだ。

「今回私が伝えたかったのは、『マルチプレイにおける醍醐味である、“協力して作戦を立てる”ことに本気になることを許されなかった』『エンジョイ勢という言葉が、"自分だけ"が楽しむための言い訳に聞こえてしまった』ということです。

自称エンジョイ勢は、それを主張することで、周りの楽しみ方を制限していることに問題があります。今回の場合、私は“本気(ガチ)で楽しむことを許されなかった”わけですからね。それが、その人にとっての“エンジョイ”に当たらないことになってしまうので……」

そもそも、頭を使って作戦を立ててゲームを攻略するのも、十分に“エンジョイ”だと思うのだが、自称エンジョイ勢は、その言葉を盾に考えることを放棄し、頭を使うゲーマーを“ガチ勢”呼ばわりして敵対視する傾向があるという。

「上手くなりたいからとアドバイスを求めておきながら、失敗したり負けたりしても理由を考えず、他人の意見を受け入れない。そしてコミュニティの輪を乱す。自称エンジョイ勢のそういった行為に苛立ちを覚え、今回、『エンジョイ・ハラスメント』と呼ばせてもらったのです」

それでは、ハンドラさんが考える“エンジョイ勢”と“ガチ勢”の違いとはなんなのだろうか。