「一番辛かったのは某牛丼チェーン」

「半年ほど前、A社を通じ大手のコンビニで商品の荷出しと賞味期限チェックをしたのですが、店のオーナーの奥さんがやたら厳しく、他のバイトには何も言わないのに僕にだけあたりがキツかったんです。言われたとおりに賞味期限チェックをしても『どうせやっていないんでしょ』とまで言われました。

初めてやる品出しに時間がかかると『なんでそんなに遅いの? そんなんじゃ終わらないよ?』と嫌味を言ってきたり、『〇〇時に納品あるんだからやっとけって言ったでしょ!』と怒ってきたり。しかも、僕のことは“A社くん”と、名前すら呼んでもらえなかった。マジ最悪。二度とスキマバイトはしたくないですね」(20代男性)

A社経由でアルバイトを募集した人に某飲食店から支給された制服。ネームプレートには「A社」の文字が(撮影/集英社オンライン)
A社経由でアルバイトを募集した人に某飲食店から支給された制服。ネームプレートには「A社」の文字が(撮影/集英社オンライン)

仕事の説明をきちんとされず、名前を呼ばれず、あいさつも、店側の人からの自己紹介もされなかったという経験を話す人は他にもいる。30代の男性フリーターは「A社経由で入って一番キツいのは飲食店、なかでも某牛丼チェーンは辛かった」と話す。

「仕事に入るや否や、店長は『とりあえず洗い場をやって。わからないことはバイトの子に聞けばいいから。はいスタート』としか言わず、途中で別の業務をやるように言われたのに、今度はバイトリーダーみたいなおばさんに『来なくていいから、さっさと洗い物だけやって!』と真逆の指示をされる始末。店長からは『おばさんの言うことは聞かなくていい』と板挟みにあって……。

帰るときも一言も声をかけられず、『二度とここで働くか』と思いました。でも、今思うとあの店には毎日のようにA社経由で新人バイトが来て、毎回イチから説明をしなければならず、店長は軽くノイローゼを起こしていたんじゃないかなと思います。受け入れる側も大変なのかもしれません」

A社を利用する某飲食店にはこのような張り紙も見られた(撮影/集英社オンライン)
A社を利用する某飲食店にはこのような張り紙も見られた(撮影/集英社オンライン)
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「いろんな仕事場に行けて、自分が好きな時間を選べるのがいい」(40代女性)という人もいれば、「知らない人と働くなんて嫌じゃないですか? だったら休日などに正規のアルバイトとして長時間働きますね」(20代女性)と賛否が分かれるスキマバイト。

働き方の多様性が広がったことで生まれたこのスタイルも、肌に合わない人は少なくないようだ。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班