ガタイのいい黒人男性に「ヘイ!ブラザー!」と呼び止められ…

「アイツらは、地方から来た人や若年層をターゲットにしていますね。『チラシだけもらいに来て』みたいに言って店舗に連れ込んでいますね。今まで3〜4回ほど、高校生くらいの子が、『上の店で帽子とかカバン買わされたんですけど、どうすれば返品できますか?』ってこの店に駆け込んで来たことがありますよ。上の店舗の家賃は少なくとも50万円以上すると思うから、それで成り立つってことは、原価率をかなり抑えて商売していると思いますよ」

今回摘発された「WEST BOY71」が入居するテナントビル付近でも、入り口に偽ブランド品の写真を掲示し、外国人店員らが性懲りもなく客引きを続けていた。

観光客や大学生くらいの年齢層にターゲットを絞っており、外国人観光客には英語で、日本人相手にはカタコトの日本語で「服、帽子、いっぱいある。安いよ。30パーオフ。見るだけ。場所教える」と営業トーク。この店から出てきた30代の中国人男性の観光客に声をかけてみた。

階段に置かれた“偽物ブランド”品のパネル
階段に置かれた“偽物ブランド”品のパネル

「私たちの国でもとてもよく似たものが作られています。だから商品は何も買わずに出てきました。偽物を本物と偽って販売するのはよくないと思う」

賢明な判断だ。近くを歩いていた大阪出身という若い男性が、自身の“黒歴史”を打ち明けてくれた。

「5年くらい前ですかね、上京したてのころに友達と竹下通りを歩いてたんですよ。そしたらガタイのいい黒人の男に『ヘイ!ブラザー!』と呼び止められて、いきなりグータッチを求められたんです。自分も関西人なんで無視できなくて、グータッチしたら『イケメン!』っておだてられて、肩組みまでされたんです。

友人ももう1人の黒人に同じことされてましたね。原宿は外国人までノリええんか、さすがやなって気持ちでした。それで『服見てってよ』って言うし肩も組んでるからそのまま店まで案内されました」