みんな目が真っ赤で異様な光景だった

また、大学サークルの不祥事の代表格としてあげられるのが、性絡みのトラブル。2003年には早稲田大学のインカレサークル「スーパーフリー」のメンバーたちが、のべ数百人以上の女子大生への輪姦を常習的に行なっていたことで世間に大きな衝撃を与えた。この日、取材に答えてくれた23歳・男性も、半年間だけ「学内一のヤリサー」に入っていたという。

「そこはオールラウンドサークルという位置づけなのですが、とにかく性に乱れているといいますか…。上級生による”お持ち帰り”は毎回のようにあるし、なかにはサークルの上級生全員と“シタ”ことある女性もいて、先輩たちからは影で『フリーWiFi』って呼ばれてました。

また、そのサークルでは女性たちが飲み代をすべて払う慣習もあって、女性が男性を養うために、ほぼ全員が水商売で働いていました。それこそサークル内の推しメンに貢ぐために風俗で働いている子もいましたし、在学中にAVに出た子がいたって話も聞いたことがあります。夏合宿も貸し切り露天風呂に男女一緒で入るのが恒例行事になってるとかで、そういう異様なノリがキツすぎて半年で辞めちゃいましたね」

その一方で、完全にアウトなサークルに所属していたという人物も。2022年に大学を卒業したという24歳・男性は、「1年生のころに入ったバンドサークルに大麻が蔓延していて…」と語る。

水タバコでもODを…(取材対象者提供)
水タバコでもODを…(取材対象者提供)
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「別に表向きはふつうのサークルだったんですけど、ある日、先輩の家での宅飲みに参加したら、そこに集まった上級生たち全員がジョイントを回してて…。もちろん僕は断ったのですが、みんな目が真っ赤で異様な光景だったことを覚えています。さらにそこでは『バイブス』と呼ばれる恒例行事もあって、大量のせき止め薬を交ぜたシーシャ(水タバコ)を吸ってラリってる先輩もいました。この日を境にすぐにこのサークルとは縁を切りましたね」

コロナ禍前までは猛威をふるっていたとみられる、悪質サークルの実態――。しかし、コロナの3年間でそうしたサークルが減少したとはいえ、前述の大学職員の男性は「これからまた変なサークルが増えていくのでは?」と予想する。

「せっかく大学生になったんだし、サークル活動ではっちゃけたいと考える人は一定数いるはず。コロナによる規制が解除され、新歓も再開したことで、今後また新入生をカモにする連中が出てきてもおかしくないでしょう。来週から新学期も始まりますし、大学側も警戒を強めていく必要があります」

令和のサークルは、今後どのように変化していくのか。どちらにせよ今回の「BADBOYS」のような不祥事が、二度と起こらないよう祈りたい。

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取材・文/集英社オンラインニュース班