コロナ禍では新歓の中止が続いてサークルが激減
今月18日の夜にX(旧Twitter)に投稿された画像と動画に映っていたのは、神戸大学の非公認バドミントンサークル「BADBOYS」の複数の学生たち。合宿先の旅館で胴上げされた学生が天井に穴を開けたり、障子を破って顔を突っ込んだりと、悪質な迷惑行為を繰り返していた内容で、すぐにに大炎上する事態に発展した。
一連の報道を受けて、25日に開かれた神戸大学の会見には、大村直人副学長と同サークル顧問の宋明良教授が出席。「被害を受けた旅館の皆さまにご迷惑をおかけし、多くの方にご心配をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」と関係者への謝罪に加えて、同サークルは無期限の活動停止処分にし、調査結果がまとまった上で厳正な処分を下すとの意向も示した。
大学生の悪ノリとはいえ、世間に結構な衝撃を与えた今回の一件。しかし都内の有名私立大学職員の男性は「BADBOYSのような飲みサーはコロナの3年間でかなり減ったと思っていたが…」と苦々しげに語る。
「コロナ禍では新歓(=新入生歓迎会)の中止が続いていましたし、飲み会なども一切行なえないため人員不足に陥り、そういうバカ騒ぎ系サークルはほとんど消滅したと認識してます。
実際にここ最近は、サークル絡みの苦情が寄せられることもかなり減りました。でも、今回あんな騒ぎが起きてしまって、同僚たちも『ウチ(の大学)は大丈夫だよな?』と若干ピリピリしています」
全国大学生活協同組合連合会(=大学生協)が今月発表した学生生活実態調査によると、大学生のサークル・部活所属率は60.2%(2023年10~11月時点)で、コロナ禍前の2019年に比べると88.4%にとどまっている。データだけ見ると、この3年間で”大学生のサークル離れ”が進んでいることが窺えるが、その実態はどうなっているのか――。
集英社オンラインでは、若者の街・渋谷で”令和のサークル事情”について取材。しかし前述した通り、現役の大学生からはいわゆる「飲みサー」や「ヤリサー」といったサークルの話はほとんど出てこず、「そもそもサークル活動にあまり興味がない」「サークルには入っているけど、そんなベロベロになるまで飲まされない」といった回答が半数を占めた。