ハプバーは「駆け込み寺」だった

「SB」が摘発されてから、坂田さんの心には大きな穴がぽっかりと空いたままの状態だという。

「ハプバー通いしていることは、会社の同僚はもちろん、友達にも言ってないんです。都会の一人暮らしはやっぱり寂しいし、なんとなく嫌なことがあると、駆け込み寺的に行ってたのが『SB』でした。

名前はもちろん、どこに住んでいて、どんな仕事をしているかも知らない。だけど何年も付き合いのある常連客たちと、他愛のないお喋りをすることが息抜きでした。飲んでワイワイして本当に楽しかった。

それに、いいなって感じた男性と流れでセックスすることになると、みんな『キスとかハグは大丈夫?』って、最初に聞いてからしてくれて、なんなら彼氏以上に“大切にされた”感じがあった。『SB』でした人とは2回目はなくて、そんな一期一会も私にとっては心地よかったですね」 

渋谷のハプニングバー摘発から一か月。現場に居合わせた常連女性の「消えないハプバロス」_c
「SB」摘発後、心には大きな穴がぽっかりと空いたままだという坂田さん

摘発から約1ヶ月。勾留されていた店長は、顔出し写真とともに『皆さんにご迷惑をおかけしました』とのメッセージを自身のTwitterにあげ、釈放されたことを報告した。

「なんて男らしい人なんだって思いました。またどこかでお店をすることがあるなら、ぜひ、再会したいと思ってます」

そう話す彼女は今もまだ、「SB」の代わりとなる居場所を見つけられていないという。