「ピン芸人にはR-1しかありません」
しかし、R-1は今回をきっかけに、その価値が見直されていくかもしれない。お見送り芸人しんいち、ZAZYと、R-1をきっかけとした人気者が増え、街裏ぴんくもそれに続こうとしている。
ピン芸人にとってR-1とは改めてどのような場所なのか。お見送り芸人しんいちが説明する。
「R-1はピン芸人の夢でもありますし、これしかないという最後の希望だと思います。コンビだとM-1やKOC(キングオブコント)がありますが、ピン芸人はこれしかありません。ネタ番組でもピンネタってあまりないです。お笑い界でピンネタってあまり必要とされていない状況なのかなって思います。
だからこそ、R-1ってありがたいですし、大金を払ってでもピン芸人は出たい大会だと思います。同時にコンビの人に負けてたまるか、舐められてたまるか、コンビネタよりピンネタのほうが難しいから、という自負もあるので、R-1は特別なんです」
審査方法の変更、芸歴制限、からの芸歴制限撤廃、『R-1ぐらんぷり』から『R-1グランプリ』への改名など、大会を盛り上げようと試行錯誤が繰り返されているR-1。だが、ピン芸人にとって、一つの“夢の舞台”であることは間違いなさそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部