『地球の歩き方ムー』でイチオシのオーパーツ

漫画家・石原まこちん先生のルポ漫画で掲載された、『地球の歩き方ムー』おすすめの旅行先ベスト3のなかでもイチオシのパレンケ遺跡。数あるメキシコの遺跡のなかでも随一の美しさを誇ると同時に、「ヒスイの仮面」「宇宙飛行士レリーフ」などの有名なオーパーツ(当時の文明にそぐわない古代の人工物)が出土された場所でもある。

パレンケの「碑文の神殿」の地下で「ヒスイの仮面」が発見された
パレンケの「碑文の神殿」の地下で「ヒスイの仮面」が発見された

800年間ジャングルに眠っていたパレンケ遺跡

メキシコ南東部に位置するパレンケは、パカル王が統治した7世紀に繁栄したマヤ文明の代表的な遺跡。9世紀に都市が放棄されたのち800年ほど人知れずジャングルに眠っていたが、18世紀に発見され一躍有名になった。発見時には建造物の大半が赤や青で鮮やかに彩色され、飾り屋根や漆喰彫刻も残っていたが、スペイン人調査団の失火や略奪により失われてしまったとか。推定500棟以上ある建物のなかで発掘されているのはほんの一部だ。

【裏! 地球の歩き方】メキシコの「ヒスイの仮面」と「宇宙飛行士レリーフ」のに潜む古代の謎_1
往時の様子がわかる色鮮やかな壁の一部(併設の博物館にて)

特に注目されるのが、「ヒスイの仮面」をかぶったパカル王の遺体が収められた、巨大な石棺が発見された「碑文の神殿」。ピラミッド型の神殿の最上部では600以上の碑文が刻まれた石板も見つかっており、マヤ文明研究の重要な資料になっている。ちなみに当時は車輪もなく、巨大なピラミッドがどのように建設されたかは謎のままだ。

また、パレンケの王たちは天文学の知識にも秀でており、「碑文の神殿」近くの宮殿には天体観測に使用されたとされる場所がある。そこから見ると、冬至に太陽が「碑文の神殿」に沈むように造られているそう。

遺跡そばの博物館では石棺のレプリカなどが展示され、その大きさを体感し、蓋に描かれたレリーフもじっくりと観察できる。

【裏! 地球の歩き方】メキシコの「ヒスイの仮面」と「宇宙飛行士レリーフ」のに潜む古代の謎_2
巨大な石棺のレプリカ