これぞ映画の醍醐味!!
やっぱりトム・クルーズは、頼れる男だった! 主演作品のみならず、映画産業そのものまでも背負って立つパワーがみなぎり、それが彼をスーパースターたらしめる所以なのだと改めて思い知った。耳に残るF/A-18戦闘機が空を切る爆音。鋭くも劇的に美しい空撮のカメラワーク。トムがこだわったリアルなライブ撮影だからこそ感受できたIMAXシアターでの映像体験は、「これこれ、これだよ、映画の醍醐味は!」という興奮を呼び起こした。
本作でトムが演じるのは、かつて自分が所属していたエリート・パイロットチーム“トップガン”の教官だ。新世代トップガンの中には、前作で亡くなったマーヴェリック(トム・クルーズ)の相棒グースの息子ルースター(マイルズ・テラー)が在籍していて、親子2代に渡って愛と信頼の物語は紡がれる。
溢れ出る、若いもんには負けちゃいない精神!
だが教官となっても、そこはトム“スーパースター”クルーズのことなので、ヤングパイロットたちよりムテッポー。まだまだ若いもんには負けちゃいない、という見せ場がたっぷり。冒頭、マーヴェリックが海軍基地に向かうシーンからアピール全開だ。吉田栄作も瞬殺にする白Tシャツにデニム、お馴染みのレイバンのサングラスにワッペンがこれでもかっ!というほどついたG-1のフライトジャケットを着てカワサキのバイクを駆るトム。彼と競うように並走する戦闘機のシルエット。そして背後には夕陽。ニカっと笑うトムの口元からのぞく白い歯が、キラリと光って見えたのは気のせいか。前作のトニー・スコット監督にオマージュを捧げたごときこの印象的なシーンは、オールドファンならずともワクワクするに違いない。