敷地内に遺体の一部を埋めたり、近くの沿岸に投げ捨てた疑い
広島県警捜査1課は10月1日、同区のパート従業員、渡部大地容疑者（31）を死体損壊・遺棄容疑で逮捕した。2021年10月29日から30日にかけて、同区の容疑者の祖母宅で、警備員・植木秀俊さん（当時70歳）の遺体を刃物で切断し、この住宅の敷地内に一部を埋めたり、近くの沿岸に投げ捨てた疑い。植木さんはふだんからこちらの祖母宅に出入りしており、親しい関係だったという。渡部容疑者は調べに対し「間違いありません」と容疑を認めており、県警は殺害した可能性も視野に入れて調べを進めている。
植木さんが職場に出勤しないことなどから、親族が2021年10月31日に行方不明者として届けを出していた。今年４月には近くの海岸で「人骨のようなものが打ちあげられている」と通行人が発見して通報。鑑定の結果、植木さんの遺体の一部であることがわかり、県警が捜査を進めていた。社会部デスクが語る。
「渡部容疑者は両親と姉の４人家族でしたが、佐伯区内で何度か転居を繰り返し、最近は父や姉と離れて母と二人で今の自宅に住んでいたようです。事件現場となった祖母宅も現住所と近く、渡部容疑者はふだんから頻繁に訪れていたとみられます」
しかし、祖母も渡部容疑者も近隣住民とはほとんど付き合いがなかったようだ。近くに住む女性も、猫好きの青年という印象しか持っていなかった。
「おばあちゃんはこちらに引っ越してきて10年経つかたたないかくらいだと思いますよ。ご近所づきあいもないし、町内会にも入ってない方だから人柄などはまったくわからないんですよね。容疑者の男性についても、ああ、たぶんあの人だろうなという程度です。その方はすれ違っても挨拶もしないし、話もしたことないです。おばあちゃんのところの猫を可愛がっていて、いつも猫を抱っこしてその辺をウロウロ歩いていました」
猫が好きで、よく祖母宅に出入りをしていたのだろう……女性はつい最近までそう思っていた。まさか2年前にとんでもない事件を起こしているとはつゆ知らず。
「もちろんそんな事件を起こしてるなんて想像もつきませんでした。報道される2日前くらいから、警察の方だと思いますがスーツ姿の人たちがやけに出入りをしてるなと思っていたら、テレビカメラなども来てこの騒ぎになり、驚いていたところです」
