おっさんテディベアがやりたい放題?

『テッド』(2012)Ted 上映時間:1時間46分/アメリカ

見た目はかわいいテディベアなのに、その内実はおっさん。そんな生きたクマのぬいぐるみ、“テッド”が大活躍するのが本作。

幼いころのプレゼントだったテディベアに魂が吹き込まれたことで、人生を共に歩む相棒になってしまったのは、今や中年のダメ男。マーク・ウォールバーグ演じる“元少年”は、中身もルックスもオヤジになったが、テッドはかわいいぬいぐるみのまま。でも、やることは家に娼婦を呼んでの乱痴気騒ぎや、大麻の回し飲みなど……。

このギャップに笑い、大人になりきれないダメおっさんっぷりにまた笑う。かわいいはずのテディベアを意外すぎる設定でキャスティングしたことが、なによりのポイント。テッドの声は監督のセス・マクファーレンが担当し、世界中で大ヒットを記録。2015年には続編も作られた。

“クマ映画”というジャンルを生んだ1本

『グリズリー』(1976)Grizzly 上映時間:1時間32分/アメリカ

B級系の悪ノリも、背筋が凍るスプラッタもおまかせ? 「クマ映画」が抜群におもしろいのには理由がある! 傑作クマ映画5選_4
発売元:スティングレイ
Blu-ray発売中

カナダの国立公園でキャンパーが殺された。動物行動学者や自然保護官は、犯人がどう猛さで知られる巨大灰色グマこと“グリズリー”だと断定するが、公園管理者はそれを信じてくれない。

スティーブン・スピルバーグの『ジョーズ』(1975)の大ヒットにあやかり、その翌年、舞台を森林、主人公を巨大クマに換えて登場したアニマル・パニック映画。以来、巨大なクマを“グリズリー”と呼ぶようにもなった。

一応、体長6メートルという設定だが、そこまで大きくないのはご愛敬。ユルい作品とはいえ、“クマ映画”というジャンルが生まれるきっかけにもなったので無視はできない。日本ではその年の洋画興行成績の8位にランクイン。日本人ってやっぱりクマが好き?