“吸引”という発想はなぜ生まれた?

――発明家であるミハエル・レンケ氏はもともとどんな商品を発明していたのでしょうか。

イザベル・シュルツェ・ローホフ(以下、同) ミハエルは花粉症対策機器や地震警報システムなど数々の発明を手がけ、100件以上のグローバル特許を取得されています。

――それがなぜウーマナイザーを開発することに?

まず発明家のミハエルが男女のオーガズム・ギャップに関する研究記事で「男性に比べ、多くの女性がオーガズムに達することが難しい」という事実を知ったことがきっかけです。

彼はそれまでセルフプレジャートイを発明したことがありませんでしたが、その事実を知ったことで女性のオーガズムに関する悩みを解決するプロダクトの開発をしようと思いついたそうです。

さまざまな文献を調べるなかで、陰核に8000個以上の神経が存在することを知り、これまでにない刺激を与えることに着目したようです。

イザベル・シュルツェ・ローホフさん
イザベル・シュルツェ・ローホフさん

――ウーマナイザーは“吸引”という、まさにかつてない刺激が得られるセルフプレジャートイとして注目されました。

それまでは陰核を刺激するセックストイといえば振動タイプのローターが主流。これは外側からの振動という圧力で陰核を刺激するものなので、その逆の発想で吸引を思いついたとのことです。

ミハエルがそれを妻のブリジットに伝えたところ、「それはとてもいい!」と大賛成。早い段階で陰核を吸引するグッズという方向性は決まっていたそうです。

――ミハエル氏とブリジット氏のそれぞれの役割は?

ミハエルが製品開発し、ブリジットがモニターとなって協力していました。
当初の水槽ポンプを改造したプロトタイプはとても吸引力が強いものの、ブリジットは「まったく快適ではない」と指摘。そこから2年間、吸引力の調整をしながら完成に至ったとのことです。

――ウーマナイザーのネーミングの意味はなんですか?

商品名は「女性のためのプロダクト」という意味を込めて、ブリジットが命名しました

“吸うやつ”こと、ウーマナイザー
“吸うやつ”こと、ウーマナイザー

――ミハエル氏はウーマナイザー以降もセルフプレジャートイを開発していますか?

実は男性向けのセックストイも開発しており、2021年には「オークタン」という新しい刺激と快感を与えるグッズを販売しました。

ミハエルは男女のセルフプレジャートイの共通点として、静音であることが重要だと考えているため、いずれの商品も静音機能にこだわっているそうです。

――今後もさまざまなセルフプレジャートイが開発されそうですね。。

最新作は、創業122年の老舗ドイツシャワー製品メーカー「ハンスグローエ」と共同開発したシャワーヘッド型のセルフプレジャートイ「WAVE」です。女性の陰核への水圧による絶妙な刺激を与えることが特徴で、日本では7月20日より発売されます。