1年目からボーナス60万も、ホストの世界へ

――学生で600万円の借金!?

当時はそこまで珍しくはなかったですよ。
それで1年遊んで復学後に就活をして、一部上場したばかりのプロミス(現SMBCコンシューマーファイナンス)に就職したんです。当時は超就職氷河期。軒並み求人が減るなかで消費者金融とパチンコ業界だけは右肩上がりで初任給とボーナスがとてもよかった。
それで借金が600万円もある僕は将来を見据える余裕なんてないからプロミスを選んだんです。なにせ初年度ボーナスが手取り60万円でしたからね。すごくないですか?

――めちゃくちゃ高い!

でもいくら給料がよくても600万円を返していくのは大変。そこで副業を始めようと思った矢先に後輩がホストをやってるってことで紹介してもらって、その後、すぐに当初の「TOPDANDY」の前身の店でバイトしてました。

――副業でホストは大変そうですね。

当時は風営法が緩かったから深夜1時から朝方まで営業して、歌舞伎町のサウナでちょろっと寝て、それから出勤前の朝7時に債務者のところにまわってお金を回収して……。
当時は門前仲町の実家に住んでたんですが、帰れるのは月に数日のみ。それ以外はサウナに寝泊まりしてたから、人生で一番睡眠時間を削って働いてましたね。

ホスト現役時代の頼朝さん
ホスト現役時代の頼朝さん


――そしてナンバーワンへ。

借金返済のためにやり始めたはずなんですけどね。後から入った後輩がナンバーワンになったのがすごく悔しくて、この世界に入ったのは24歳とかなり遅いですが、「自分も絶対にナンバーワンになってやる!」という思いが強くなり、プロミスは入社1年で辞めてしまいました。

――どのように売上をあげたのですか?

ホストは完全実力主義。フル出勤して、太客(金払いのいい常連客)よりも組数を入れるために、とにかく毎日キャッチとナンパをしまくってました。
会社を辞めてから3か月でナンバーワンになりましたよ。