身に覚えがないのに、
「上司と不倫している」という噂を流されました
身に覚えがない噂を流されるのは非常に迷惑なことですね。職場でそうした噂が流れること自体苦痛であり、職場の人間関係が壊れたり、人的信用が傷つけられるなどの二次的な被害も想定されます。こうした事実無根の噂を流すことは、モラル・ハラスメント(モラハラ)といえます。
また、このケースは名誉棄損行為にも該当する可能性が高いと考えられます。噂を流した相手には毅然とした態度で対応しましょう。例えば「おかしな噂を流されていると、〇〇さんより聞いた」「これは事実ではなく、仕事に支障が出て困っている」ということを会社に相談することも考えられます。
基本的に、会社は社員同士のトラブルに関与しませんが、社内で嫌がらせが行われていることを知った時点で、対策する責任が生じます。会社には安全配慮義務があり、その中には労働者にとって働きやすい職場環境を保つように配慮すべき義務も含まれると解されています。
モラハラは、倫理や道徳に反した嫌がらせを行うことです。物理的な暴力は伴わないものの、言葉や態度で相手を精神的に追い詰める行為全般が該当します。他のハラスメントと比較して発覚しにくく、被害者も自分に非があるのかと受け入れてしまうことも少なくありません。しかし、労働者の職場定着に大きな影響を及ぼす部分であり、対策が必要です。
職場におけるモラハラの代表例は「いじめ・嫌がらせ」です。個別労働紛争で扱われる内容として最も多く、令和三年度は約86,000件もの相談が寄せられました。職場は労働者にとって一日の大半を過ごす場所なので、そこでのいじめや嫌がらせは仕事だけでなく心身に大きな負荷を与えます。そのため、会社はハラスメント対応用の窓口の設置が義務づけられています。
社外の機関であれば総合労働相談コーナーのほか、法務省が実施している「みんなの人権110」を利用することもできます。職場でのモラハラは一人で抱え込まず、周囲に相談しながら解決することが重要です。
アドバイス:
モラハラです。会社または外部の機関に相談しましょう。
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