ゴミでも埋めるかキャンプでもするのかなと思ってました

一方、遺体が発見された秋田市の現場では、2年前の夏ごろに不審な男女5人ぐらいがスコップなどを手に雑木林に入っていくところを目撃されていた。
近くに住む男性がこう証言する。

「あの土地はしばらく前からまったく手入れもされてなくて、ここら辺に住んでる人でもまず入ることはないです。森とまでは言えないけど、大きな林ぐらいの感覚ですから。
今年の1月くらいには警察が『不審な人や車を見ませんでしたか』と聞いて回ってきて、その時は思い出せなかったんだけど、2021年の9月頃に変な人たちが来てたんですよ。30〜40代の男女が5人くらい、まったく見覚えないからこの辺の人でないのは確かでした。草刈機やスコップを持って林に入っていったから、ゴミでも埋めるかキャンプでもするのかなと思ってました。その人たちが乗ってきたトラックは2週間くらいはあったので、さすがに怪しむ近隣の方もいて、様子を見た人によると縦横1メートル以上はある大きい穴が掘られていたそうです。
最近になって警察がチェーンソーや重機を使って掘り起こしにきて、私も近隣の方々もようやくあの夏に変な連中が来ていたことを思い出したんです。今思えばあの時にちゃんと通報していればよかったですね」

〈秋田コンクリート女性遺体〉「スコップを持って男女4、5人が林に入っていった」土地を所有する出張リラクゼーション店経営の女性と風俗店店長は記者の直撃に…暴力団関係者が関与!?_5
遺体が発見された秋田市内のC氏の敷地
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警視庁の捜索は5月7日に始まったという。
近くの住人女性はこう話した。

「7日の午後から警察の人たちが何人も集まって準備を始めて、8日の朝から重機とか使って掘り起こしてました。8日は雨も降ってたんで、かなり大変だったんでしょう。20人近い警察官が動き回って、みんな腰あたりまで泥だらけだったのでかなり深く掘ってるんだなと思いました。誰も入らない林だし、この辺りは静かなところだから、一体何があったんだろうと近隣の人達もざわついていました」

Aさんがかつて勤務していた風俗店の関係者にも話を聞くことができ、在籍していたことは確認できたが、すでにスタッフが全員入れ替わっていて当時の状況はよくわからないという。

「警察からは半年以上かけて彼女が担当したお客さんのことを尋ねられました。名前や詳細は言えませんが、その中の1人の男性については怪しまれているような雰囲気はありました。その人が暴力団関係者とかそういうのはまったく知りませんし、その人が彼女ともともと何か繋がりがあったのか、たまたま呼んだのかもわからないんですが、その人はおそらく初めての利用だったと思います」

最愛の母を奪われた息子の執念が、冷たい土の中で眠る母を見つけたのは間違いない。事件の早期全面解決を願うばかりだ。


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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班