古くさいけど泣ける! 日本の企業戦士の実話を映画化
『陽はまた昇る』(2002) 上映時間:1時間48分/日本

「大好きでも切らなくちゃならない」「どうしたって苦手なやつはいるけど」U-NEXT映画部スタッフが新社会人に仕事の現実を伝えたいエンパワメント映画5本_4
©2020「陽はまた昇る」製作委員会

西田敏行主演。世界規格となったVHSビデオの開発秘話を映画化した感動作。日本人の物作りへの情熱、仕事への姿勢を骨太に描いた本作は、ネットビジネスがもてはやされる今だからこそ再鑑賞したい。U-NEXTで配信中。

【林健太郎さんイチオシ(編成制作本部 映画部長)】

先に挙がった『マネーボール』では、「今日の午後には荷物をまとめて去ってくれ」といった非常にアメリカ的な話が描かれますが、この作品は対極にある物語。ひとりもクビにしないと宣言し、駄目な組織を変えていく、NHKの『プロジェクトX~挑戦者たち』でも取り上げられて有名になったVHS誕生をめぐる話です。

ひとりの情熱ある人物が左遷されて工場長になるのですが、何割かの人員を切れと言われたのにひとりも切らないんです。その代わり、お荷物とされていたそのメンバーたちだけでVHSを開発するために奮闘するという。20年前に作られた50年前の物語なんですけど、若い人たちからすると、いろんなことがだいぶ古くさく見えると思います。

でも、最初の20分ぐらいを我慢して見てもらったら、今の人にも絶対刺さると思っています。とにかくがむしゃらに働くとか、同僚を信じるとか、情熱を伝えるとか、人を作るとか、効率一辺倒の今だと敬遠されてしまうようなことがてんこ盛りです。でも、絶対泣けるんで! 

西田敏行を筆頭に、キャストも本当に豪華で素晴らしいです。僕は『マネーボール』の世界も『陽はまた昇る』の世界も、どちらも真理だと思うんですよね。そしてどちらも最高の映画です。ぜひセットでご覧になっていただけたらと思います。

<林さんと映画との出会い>
子供時代はまったく映画を見る習慣のない家庭で育ちました。大学時代に東京でひとり暮らしを始めたときに、あまりにも暇すぎて近くにあったレンタル店に通うようになり、大量の映画を浴びるように見まくったのが映画好きになったきっかけです。