客の心を掴み続けるのに重要なツール
「離婚を機に一人で生きていくための家と車を買うことを目標に風俗で働き始めたのですが、半年目までは『写メ日記』は不真面目でした。でも入店1年を機に気持ちを入れ替えて他店の風俗嬢の日記を研究して頑張って書くようにしたら、常時本指20人と新規10人ほどのお客様を獲得し、毎月安定して回せるようになりました」(アイコさん)
アイコさんは「『写メ日記』は客の心を掴んだり掴み続けるのに重要なツール」だと言う。
「新規のお客さんには細かい気遣いや楽しかったことを褒めて次へと繋ぎます。一方で本指へのお礼文はあえて『今日は360分のロングコースありがとう』と時間を書いて、他の本指がやきもちを焼くように意識して書きます。
あるいはあえて「●●●してくれてありがとう」と伏せ字にして、プレイ内容を妄想させるようなことを書いたりして他の本指の嫉妬心を煽ったり。メールと違って公開日記なので“みんなが見る”ことを意識して書いてますね」
「写メ日記」だというと軽く聞こえるが、書いている本人たちは様々な工夫を凝らし、投稿する時間にまでこだわっていた。
「本指や新規客への予約のお礼を伝える時はなるべく昼には送るようにして、お店の宣伝や自分のセクシーな写真、動画の投稿は午後から夕方にして、1日20本を満遍なく投稿しています。
お客さんの中には『写メ日記』に書いてもらうことを待っている人もいるので、プレイしたその日には、あえて投稿せずに必ず翌日にするんです。お客さんを焦らすという意図もあるし、前日のプレイの余韻に浸ってもらって思い出してもらうためです」
風俗嬢にとって「写メ日記」は男性の心をくすぐり次も再び来てもらうための心理ツールだったというわけだ。“だからこそ”とアイコさんは続ける。
「風俗嬢にとって『写メ日記』は日々の自分の勤怠記録な役割にもなっているし思い出の一部です。また、プレイ内容を書いて別の本指を嫉妬させすぎてストーカー化してしまうケースもあったりと、とても神経を使って書き綴るものでもあります。
私が家と車を買うという目標があるように、今回、晒されてしまった女の子にも何か目標があったかもしれません。女の子がまた元気に働けるようになることを祈るばかりです」
※記事内の写メ日記は全て許可を得て掲載しています
取材・文/河合桃子